この冬、例年以上の厳しい寒さが予想される北海道。ドミノ・ピザジャパンの「降雪デリバリー対策室」は、何とトナカイによるピザのデリバリーを計画していることを発表した。同社はユーチューブにトナカイのトレーニングの様子を投稿している(残念ながら、トナカイはあまり乗り気ではないようだ。 動画にはトナカイが逃げ出そうとしたり、デリバリー用のボックスを振り落としたりするシーンが収められている)。
ドミノ・ピザのプレスリリースによれば、12月からトナカイによるデリバリーを実施する計画で、現在は飼育員のもとで安全面・運用面の最終調整が進められているという。
サービスそのものをブランディングに生かそうとする、このドミノ・ピザのアプローチ。クリスマスシーズンに合わせたトナカイの起用は、ローテクながら斬新であることは間違いない。同社は今月はじめ、ニュージーランド・オークランド近郊で初のドローンによるデリバリー を実現させている。
日本で「カワイイ」は、成功を呼び込む要素にほかならない。トナカイは明らかに話題作りのための仕掛けだが、ブランド展開に季節感を持たせる意味では効果を発揮するだろう。ちなみに、一風変わったデリバリースキームを考案したのはドミノ・ピザが最初ではない。2015年には日本発の宅配ピザチェーン「ピザーラ」が日産自動車とタイアップ。吹雪の雪山で、日産SUV「エクストレイル」を使ったデリバリーを行った。
ピザが原形をとどめて配達され、かつ、トナカイが仕事に対する不満をこちらにぶつけてこないのならば、このデリバリーを試してみてもいいだろう。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:鎌田文子 編集:水野龍哉)