アジア太平洋地域で強い影響力を放ち、目的意識の高いマーケターを選ぶCampaign Asia-Pacificの「パワーリスト」が、今年もダブルベリファイ(DoubleVerify)のとの共同企画で実現した。
マーケティング業界全体でかつてない技術革新が進む中、最高マーケティング責任者(CMO)は極めて重要な局面に立たされている。AIの台頭は、マーケティング予算の大幅削減とも相まって、恐怖であり刺激的でもある。自分たちの向かう方向性や今後数年の見通しを、誰も的確に予測できない状況には気後れを感じることだろう。だがAIと人間のインサイトの間にシナジー効果を見出そうとするCMOにとって、方向転換をして敏捷性を高め、既成概念にとらわれずに考え抜くことができる絶好の機会ともいえる。
業界がこのような新しい現実へと適応していく中で、今日のCMOは気候変動やDEI(多様性・公平性・包摂性)、持続可能性といった広範な問題に取り組みながら、技術革新を進めていかなければならない。
こうした課題を克服する上で重要なレジリエンスや共感力、明確な目的意識を持ち、率先的役割を果たすマーケターたちをパワーリストでは選出した。
今回選ばれたマーケターたちは、潤沢な広告予算と大きな市場シェアを誇るブランドに所属するが、現状維持に満足していない。有意義かつ影響力のある取り組みで消費者コミュニティーの心を動かし、エンゲージメントを構築してきた。アジア太平洋地域のトップCMOには、多様性や公平性を推進する包括的な企業文化を根付かせる、チェンジメーカーとしての役割が期待されている。
今年のリストのうち約半数は、厳しい経済環境の中でも力を発揮し、過去に選ばれた面々だ。そして今年のニューフェイスは、変わりゆくブランド勢力図や新しいリーダーの出現を反映したものといえよう。シンガポール、豪州、ニュージーランド、香港特別行政区、マカオ特別行政区、中国本土、台湾、韓国、インドネシア、フィリピン、タイ、インド、日本、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー、マレーシアを含むアジア太平洋の15市場から、女性25名と男性25名を選出した。
選考にあたり、弊誌編集者は何週間にもわたって討議を重ねた。その結果、アジア太平洋地域の傑出したマーケターをリストアップできたと自負している。
では、日本から選ばれた5名のマーケターをご紹介しよう。(全リストはこちらから)
岡部義昭 資生堂 |
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