電通が発表した「2017年 日本の広告費」によると、2017年1~12月の日本の総広告費は約6.4兆円(前年比101.6%)であった。
ゆるやかな景気拡大により、総広告費は6年連続でのプラス成長となった。経済協力開発機構(OECD)が昨年11月に発表した経済見通しでは、日本の2017年の実質成長率は1.5%で、18年と19年はそれぞれ1.0%の成長が予想されている。
広告費全体を押し上げたのはインターネット広告費(1兆5094億円、前年比115.2%)。特にモバイルでの運用型広告や動画広告が大きく伸び、4年連続の二桁成長となった。インターネット広告費は全体の23.6%を占める。
一方で、マスコミ四媒体の広告費は2.3%減で、テレビ(前年比99.1%)、新聞(同94.8%)、雑誌(同91.0%)。ラジオ広告費のみが0.4%増で、2年連続のプラス成長を遂げた。プロモーションメディア広告費も1.5%減となった。
業種別に見ると、最も減少したのは家電・AV機器(同88.6%)。しかし自動車や不動産・住宅など、全21業種中6業種の広告費が増加した。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)