アクセンチュアインタラクティブは今回の買収で、eコマースサイトにおけるサービス提供能力のさらなる拡充を図る。
タンバリン(Tambourine)は2015年に東京で創業、エンジニアやデザイナーなど70名の従業員を抱える。セールスフォースと提携してSCCを活用、消費財やエンターテインメント企業を中心にeコマースサービスを提供。eコマースエクスペリエンスではCXデザインやエンジニアリング、ウェブサービス、アプリケーション開発、タッチポイントに関するコンサルティングといったサービスを包括する。
2020年にはセールスフォースの「イノベーション・パートナー・オブ・ザ・イヤー」に選出。同社のB2Cコマース分野で「レベル1スペシャリスト」の認証を受けた日本で数少ない企業の1つだ。
「この買収はより高度なeコマースエクスペリエンスを構築する戦略の一環。プロダクトエンジニアリングやプラットフォームエンジニアリング、さらにはオムニチャネルの実現といったデジタル変革に関するサービス能力を向上させるもの」(アクセンチュアの英文プレスリリースより)
アクセンチュアインタラクティブ成長市場担当CEO、フラビアーノ・ファレイロ氏は次のように述べる。「シームレスなeコマースエクスペリエンスで消費者行動も変化する。ブランドはそれに迅速に対応することで、消費者との関係性を高め、ブランド価値を向上できると理解しています。タンバリンとアクセンチュアインタラクティブの融合で、我々のクリエイティビティーやテクノロジー、インサイトの活用力は格段に高まる。クライアントの成長をよりいっそう後押しできるでしょう」
タンバリンの中尾達也CEOは、「弊社は社員もお客様も緊密につながるチームとして、ビジネス成長につながる成果を出すことにこだわってきた」とコメント。「これからはアクセンチュアの一員として密に協働し、クライアントに大きなインパクトを与えられるよう、CX全般で我々のデジタルコマースにおける専門性を高めていきます」
今回の買収に関する諸条件は非公開。
アクセンチュアはeコマース分野の企業買収を続けており、今年2月には同じく日本のビジネットシステム社を買収した。同社はアパレルをはじめとする小売業界向けに、SCCを活用したeコマースサイトの構築・運用を手がけている。
(文:Campaign Asia-Pacific編集部 翻訳・編集:水野龍哉)