* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。
日産自動車でグローバルブランドストラテジー&マーケティングエンゲージメント本部副本部長を務める濱松幹昌氏は、イノベーションとブランド変革に注力する。
同氏のリーダーシップの下、日産はブランデッドハウス戦略を転換。「ブランドの集合体」的アプローチを簡素化し、従業員にプライドと一体感を醸成する企業文化を育む。 プロダクトマーケティングには従業員の声を反映。目指すのは、急激に変化する自動車業界で日産を電動化とイノベーションのトップランナーにすることだ。
同氏は今年のCampaign Power Listに初選出された。
弊誌とのインタビューでは、戦略的パートナーシップと創造的破壊、多様性の推進が日産の未来を形作り、ブランド力を高める鍵になると語った。
1. 日産ブランドについてお尋ねします。マーケティング的視点から、現在の最も大きな課題を3つ挙げてください。
日産が重点的に取り組むのは、プロダクトマーケティングとコミュニケーションを通じた事業推進のためのブランド確立です。これにはブランド戦略の簡素化や、様々な国・地域での上流・下流工程の統合などが含まれます。
また、イノベーション促進のため、チェンジマネジメント(変革管理)の原則を生かした社内横断的なブランド改革も実行しています。その1つが、次段階のブランデッドハウス戦略の策定。世界的にブランドアイデンティティの結束力を強めるため、各地の従業員を含めた主要な利害関係者とともに取り組んでいます。さらに、マーケティング費用の効果・効率を最大化するため、各分野の専門家(SMEs)を集めた組織改革の実行。マーケティングパフォーマンスをより正確に把握するため、測定の新しいフレームワークも導入しています。価値に基づいた価格設定とVME(可変マーケティング費用)の測定も、各地の従業員と協力して査定しています。目標はマーケティング費用とROI(投資利益率)の最適化です。
次に、企業としてのプライドを取り戻せる文化の変革。 従業員の声を社内横断的に統合し、ブランドの進化に取り入れられるよう心がけています。
最後は、より良い意思決定を生む包括的な対話の促進。そのためにDEI(多様性、公平性、包摂性)を推進しています。人事部やコミュニケーションチームと協力し、社内コミュニケーションを向上させることで従業員のプライドを高め、企業文化を包括的に変革することを目標としています。
2. では、最大のビジネスチャンスを3つ挙げてください。
弊社には幸運にも、マーケティング活動の基本となるブランド重視の文化があります。短期的課題がブランドエクイティを損なうこともありますが、弊社はブランド主導型のアプローチを重視しています。
自動車業界は今、大きな転換期を迎えています。その主要因は電動化です。従来型の自動車メーカーはこうした大きな変化への対応に苦慮していますが、私はこれを好機と捉えています。既存のアセットを活用し、イノベーション重視の文化を生かすことで、弊社はこのダイナミックな変化に正面から立ち向かうことができる。この変革期を乗り切るには、弊社のイノベーション能力が極めて重要になります。
また、変革期にはパートナーシップも重要な役割を果たします。エージェンシーやプラットフォームといったパートナーとの関係性は、成功の鍵。パートナー企業との価値観の共有と弊社の企業規模は今日の課題への取り組み、そして今後のマーケティング活動に有用です。今取り組んでいる変革を単独で成し遂げることはできません。パートナーシップは目標達成に不可欠です。
3. 御社のブランド文化が他社と異なる点は何でしょう?
弊社は他社がやらないことをあえて行うことで、市場における多くのイノベーションを先駆けて実現してきました。電気自動車(EV)の量産化を数十年前に初めて実現したのも弊社です。また、フォーミュラEを通じて電動化の未来に投資している唯一の日本のメーカーでもあります。弊社の伝統と先駆的なブランド文化は偉大な財産。現在の混沌とした市場は差別化を図るチャンスでもあります。
4. 自動車業界の労働文化は、どう変わるべきでしょう?
多様性(特に経営レベルでの男女平等)をより受容する必要があります。この数年、自動車業界では大きな変革がありましたが、弊社もそれを積極的に取り入れてきました。自動車業界全体としては、経営陣をより多様化することでグローバルな事業変革を実現できると思います。
5. これまでで最も印象的なアドバイスを教えてください。
「悲観主義者は風が出てきたと言って嘆き、楽観主義者は風が変わるのを待つ。そして、現実主義者は帆を調整する」 −− これはアメリカの教育者、ウィリアム・アーサー・ウォードの言葉です。どのような経験も貴重です。自分の北極星がどこにあるかを常に認識し、帆を調整して進んで行くことが大切です。
6. 次世代のマーケティング担当者を養成するために、どのようなことをしていますか?
あらゆるレベルのスタッフと率直な会話をするよう心がけています。特に10年後、20年後に業界を牽引するであろう人々です。大抵は1対1のカジュアルなミーティングやコーヒーブレイクで、ポジティブなテーマを話します。 優れたマーケターになるための教えを説くというより、彼ら自身が答えを見つけられるよう質問するやり方ですね。指示されるより自ら答えを見つける方が、自然に彼らが向上できると思います。
7. あなた自身について、他人があまり知らないプライベートな一面を教えてください。
スキーに熱中しています。大学時代はアルペンスキーのジャイアントスラロームやスラロームの選手として競技に出場していました。トップレベルではありませんでしたが、山で過ごす時間は楽しく、アルペンスキーの緻密な動きが大好きでした。最近は冬になると、自分の子どもたちにスキーを教えています。
8. あなたが素晴らしいと思うカスタマーエクスペリエンスを提供しているブランドはどこでしょう?
アマゾンです。カスタマーエクスペリエンスの素晴らしさが日常生活にシームレスに組み込まれており、普段はそれに気付かない。アマゾンでの買い物はもはや我々にとって当たり前ですが、その事実がいかにシームレスであるかを物語っています。でもよく考えてみれば、掌ほどの大きさのデバイスでほとんど何でも見つけられるのはなぜでしょう? レビューを見たり、商品比較をしたりしながら、数回クリックするだけで商品が購入ができる。そして翌日には自宅に届くのです。アマゾンは消費者の日常の一部として、驚くべき役割を果たしていると思います。
9. CMOを務めていて、眠れないことはありますか?
業績向上のため、マーケティングをどう改善すべきか。変革は本当に進んでいるのか。今の取り組みで、具体的なビジネス成果は挙がっているのか。将来に向けたブランド構築はできているのか……こうしたことを考える時ですね。