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疑似科学に関心があるターゲットへの広告配信が可能だったフェイスブック
フェイスブックは先週まで、「疑似科学」に関心があるとされたカテゴリーへのターゲティング広告配信が可能だったことが、ザ・マークアップ(米国のNPO)の調査で明らかになった。同社はCampaign Asia-Pacificに対し、このターゲティングオプションは「以前のレビューで削除されているはず」だったと述べ、このたび広告の不正使用を防ぐため削除し、今後も継続的に見直していくと語った。
同プラットフォームはこれまで、新型コロナウイルス関連の誤情報拡散を防ぐさまざまな取り組みを公表してきたが、ちぐはぐな印象を受ける。今月初旬にも、コンシューマーレポート(米国のNPO)が実施した調査で、新型コロナウイルスにまつわる誤情報を含んだ広告が、審査をすり抜け承認されたことが明らかになっていた。
BBDOがマレーシアオフィスを閉鎖、香港で人員削減
BBDOはマレーシアのオフィスを閉鎖し、香港の人員を大幅に削減する。アジア代表CEOのジャン・ポール・バージ氏は声明の中で、市場の重要性をこれまでの実績でなく、将来性を優先して見直したとコメント。「中国は市場としても、地域のハブとしても重要性を増しているのは明らかだが、香港やマレーシアはそうではない」とし、北京と上海に集中させると語った。BBDOは今月初めにも、北米事業での給与削減やレイオフなどを実施している。
オグルヴィのサイファートCEO、2021年に退任予定
オグルヴィのワールドワイドCEO、ジョン・サイファート氏が来年をめどに退く意向であることが分かった。同氏が今週火曜日に社内に宛てたメールによると、「後継者が任命され、リーダーシップの移行が2021年内に完了した後に」退くとのこと。サイファート氏は1979年にインターンとしてオグルヴィに参画し、以降41年もの間オグルヴィにて勤務。2016年1月にワールドワイドCEOに就任した。
TBWA HAKUHODOのグローバルアカウントヘッドに大野明香氏
TBWA HAKUHODOは4月より組織体制を一新し、増加するグローバルクライアントに対応するアカウント(営業)組織を再編成、トップには大野明香氏が就任する。同氏は2011年に入社後、幅広いカテゴリーのグローバルブランドにおいて経験を積む。2017年にCampaignの「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」でアカウントパーソン・オブ・ザ・イヤーに、2018年には同「40 Under 40」に選出されている。
大野氏は声明の中で、「人々の価値観の変化に応えられるブランドしか生き残ることができない時代がやってきた」とし、クライアントのブランド構築とビジネス成長に貢献していくとコメント。また、広告会社自身も従来の方法を続けていては生き残れないと指摘し、クライアントのビジネス成長のために駆使してきたDisruption(創造的破壊)の手法を「今改めて私たち自身にも投げかけ、広告会社として新しいロールモデルになるような組織をつくっていきます」と語る。
電通グループ、決算発表を延期
電通グループは、当初5月中旬に予定していた連結第一四半期連結決算の発表を延期する。新型コロナウイルスが社会や経済に大きな影響を与えており、決算発表資料のための情報作成と収集に想定より長い期間を要していることが理由。「有事に耐えうる流動性を十分に確保するために、複数の銀行と追加信用枠の設定を協議」していることも声明内に記されている。また、感染症の拡大やオリンピック開催延期が2020年12月期に及ぼす影響についても現在評価中とのことだ。
Campaign、6月にイベントを開催
Campaignはライブストリーミングイベント「Campaign Connect」を、6月2~3日の2日間開催する。広告マーケティング業界は、これまでに経験したことのない危機に直面しているが、この状況をどのように乗り越えるのか、そして乗り越えた先はどのような世界になるのか――。世界各地のスピーカーが集結し、コロナ収束後の事業回復、消費者心理の変化、新らしい時代のブランドパーパス、マーケティング投資の地殻変動について考えていく。配信内容は開催後1カ月間、視聴することが可能。詳細ならびにお申し込みはこちら(英語)から。
(文:田崎亮子)