がん患者にかけられる「闘おう」「勇気を出そう」「頑張ろう」といった励ましの言葉が、ときに患者を苦しめ、孤立させることもある。治療の効果が思わしくないときに、自分を責める患者もいるという。
12~25歳のがん患者を支援する豪州の団体「キャンティーン・オーストラリア(Canteen Australia)」のキャンペーンは、「平静を装うのはやめよう」というフレーズが印象的だ。その下には「がんが辛いときは、必要なサポートを見つけよう」と添えられている。
頑張らなくても、強く勇敢であろうとしなくてもいい。不安や苦しみを抱え込まずに支援を求めよう――。患者に寄り添うこのキャンペーンはOOHやソーシャルメディア、ラジオなどで年末まで展開中だ。制作はハヴァス・オーストラリア。
(文:田崎亮子)