* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。
スナップチャット、TikTok(ティックトック)、X……メタはこれらプラットフォームとの競争で「ストーリーズ」や「リール」、「スレッズ」といったプロダクトをいち早く世に出し、評価を高めてきた。
しかし、ユーザーやビジネスパートナーにはこうしたイメージで捉えられたくないようだ。
ソーシャルメディアのような熾烈な業界では、競合他社の欠点につけ入ってシェア獲得を目指すアプローチは魅力的かもしれない。しかし、メタのアレックス・シュルツCMO(チーフマーケティングオフィサー)は「マーケティングキャンペーンの活用に徹し、『業界のドラマ』には反応しないよう努めている」と語る。
ティックトックは地政学的課題を抱え、Xはイーロン・マスク氏の支配によって混乱をきたした。だが、「ライバルの動きに乗じるようなブランドにはなりたくない」と同氏。
「Xやティックトックの動向には関知しないようにしています。我々のブランドにはそうした姿勢がふさわしい」
だが舞台裏では、メタは他社の成功と失敗に敏感に反応する。マスク氏の買収でX(当時のツイッター)の広告収入とユーザーエンゲージメントが落ち込んだ時には、メタは独自のテキストベースのプラットフォーム開発を急ピッチで進めた。スレッズはツイッターの売却から9カ月後にローンチされている。
メタが築こうとしているのは、「他社に追随しないイノベーター」というイメージだ。
「テック企業として、イノベーティブなテクノロジーを生み出すブランドとして見られることは極めて重要。それによって、消費者は我が社の新製品を試してみたいという気持ちになる」(シュルツ氏)
こうしたイメージは、メタのハードウェア事業 -- クエストのVRヘッドセットやレイバン・メタ・スマートグラスなど -- の成否に直結する。拡張現実やバーチャルリアリティ関連のプロダクトを生み出すメタのリアリティ・ラボ部門は、2023年の収益が19億ドルで、161億ドルの損失を計上した。
VRヘッドセットやスマートグラスのマーケティングでは、様々な機能とともに技術の「変革力」を強調する。当局の規制や選挙への対応といったより社会的なメッセージでは、「競合他社がやっていないことより、メタがやっていることを知らしめる方が効果的」とシュルツ氏。
「消費者が賛成でも反対でも構わない。我々の価値基準を浸透させることが大切なのです。ブランドセーフティやコンテンツモデレーションにどれだけお金をかけてきたかを知ってもらえば、我々の真摯な姿勢も理解してもらえる」
ビジネス上のメッセージのトーンは、「議論を沈静化するようにデザインされている」とも。
メタがこれまで他社を直接的に意識したことがないわけではない。2022年10月にはアップルのiMessageに狙いを定め、ワッツアップの屋外キャンペーンを実施。ワッツアップを「プライバシーの砦」と位置づける長期的戦略の一環だった。
「ワッツアップはiMessageと明確に対比させています。ワッツアップの方がよりプライバシーを重視しているので。 アップルと対照的であることを示すのは、セールスの重要な手法だと考えています」
ワッツアップはメタにとって重要な成長エンジンだ。アジア太平洋地域とラテンアメリカでは圧倒的シェアを誇るが、米国ではiMessageが主要コミュニケーション手段で、シェアは小さい。しかし状況は徐々に変わりつつあり、マーク・ザッカーバーグCEOは直近の決算説明会で「米国での勢いは明るい材料」とコメントした。
その結果、ワッツアップのマーケティング予算は「数年前よりもはるかに大きくなっている」(シュルツ氏)。キャンペーンは主として、ブランド認知や比較検討の促進に重点を置く。一方、フェイスブックやインスタグラムはダイレクトレスポンスマーケティングが主眼だ。
フェイスブックでは、ティックトックなどのプラットフォームに移った若年層を再び取り込むことを目標に掲げるシュルツ氏。最近ではローカルリスティングを扱う「マーケットプレイス」に注力。米国におけるフェイスブック月間ユーザーの3分の1が利用しているという。
メタのプラットフォームに多くの予算を投じようとするシュルツ氏だが、新規ユーザー獲得のキャンペーンは当然ながらメタ以外のプラットフォームでやらねばならない。アルファベットはメタにとって最大のマーケティングチャネルで、ソーシャルメディアと従来型メディア(主要なスポーツイベントのスポットCMなど)の双方を活用する。
子どもたちのメンタルヘルスへの影響が取り沙汰されるインスタグラムについては、「ティーンエイジャーの孤独感を軽減するなど、ポジティブな側面に焦点を当てることが重要」と語る。
シュルツ氏の任務は決して単純ではない。メタがマーケティング予算を削減したことで、その遂行はより困難になった。今年第1四半期のマーケティング及び販売予算は16%(4億8000万ドル)減の26億ドルだった。
「予算削減が必要になれば、マーケティング予算は間違いなくプレッシャーを受ける。我々とて同じです」
それでも、「現在の予算は許容範囲内。『投機的支出』を減らし、測定可能な結果をもたらす取り組みに注力するよう、スタッフには伝えている」。成果の上がらないキャンペーンは中止となり、ダイレクトレスポンスキャンペーンのROI(投資利益率)予測も見直された。
メタ独自のアセット生成ツールなど、広告作成プロセスを自動化するAIツールも「限られた予算で多くの成果を生み出すのに役立っている」
予算削減を乗り切るのは同氏にとって初めての挑戦ではない。メタにとって効率化の年だった昨年は、マーケティング予算に大きな影響があった。
2007年に当時のフェイスブックに入社したシュルツ氏は、昨年、Campaign USの「CMO 50」に選ばれている。