博報堂がフルサービス・デジタルエージェンシー「博報堂デジタル・ベトナム」を開設した。ベトナムでは既に2拠点でマーケティングソリューションを提供、現地のエージェンシーグループ「スクエア・コミュニケーションズ」(本社・ホーチミン市)も傘下に収めているが、さらなる基盤強化を狙う。
博報堂が初めてベトナム市場に参入したのは、2001年。ホーチミンで「博報堂SAC(Hakuhodo & Saigon Advertising Co)」を立ち上げ、その10年後には「博報堂ベトナム」を開設した。それぞれハノイにも事務所を置く。
2018年には、ベトナムとミャンマーで統合マーケティング・コミュニケーション事業を展開するスクエア・コミュニケーションズの株式を過半数取得、子会社化した。
新会社はデジタル戦略プランニング、クリエイティブ開発からメディアプランニング、メディアバイイング、コンテンツサービスまでの統合デジタルマーケティングサービスを提供し、「この基盤をより強固なものにする」(博報堂)。
本社はホーチミンに置き、今月より正式に営業を開始。ベトナムで博報堂グループのデジタルディレクターを務めていたエマニュエル・ジェームズ・マンガハス氏がCEOを務める。
「博報堂デジタル・ベトナムは生活者(消費者)への深い洞察力を武器に、クライアント企業に効果的かつ実用的なデジタルビジネスソリューションを提供することを目指しています。ベトナムにも到来したこのオールデジタル化社会に、博報堂グループの一員として優れた価値を提供していくことがとても楽しみです」と同氏。
ベトナムのGDP成長率は2019年1〜9月で7%。堅調な経済成長に伴い、社会全体で急速なデジタル変革が進む。
「デジタルメディアを駆使しての情報拡散や商品プロモート施策に対するニーズが今までになく高まっている」(博報堂)
(文:ジェシカ・グッドフェロー 翻訳・編集:水野龍哉)