オグルヴィとジオメトリーは日本国内において、単一の法人として事業を展開していく。新会社の名称はジオメトリー・オグルヴィ・ジャパンとなる。
新体制では、オグルヴィとジオメトリーを一つの経営陣が運営するが、両ブランドとも維持される。
同社が顧客に宛てた通知をCampaignが確認したところによると、今回の統合によって「顧客のマーケティングコミュニケーションのニーズに、より的確に応える統合的なサービスを、包括的なネットワークで提供する」とのことだ。
ジオメトリー・オグルヴィ・ジャパンの経営陣には、CEO/執務執行者に太田一郎氏、共同社長にジャック・ミックル氏とマイク・バズビィ氏、CFOに椎名礼雄氏、チーフ クリエイティブ オフィサーにダグ・シフ氏、チーフ ストラテジー オフィサーにギャレス・エレン氏が就任する。
太田氏は2014年からジオメトリー・グローバル・ジャパンのマネージング・ディレクター、バズビィ氏は2013年から同ノースアジア マネージング・ディレクターを務める。ミックル氏は2017年、トッド・クルッグマン氏の後任としてオグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンのCEOに就任。シフ氏は昨年より、アジャブ・サムライ氏の後任としてチーフ クリエイティブ オフィサーを務める。
オグルヴィのアジア太平洋地域におけるコミュニケーションヘッド、グレッグ・カートン氏によると、両者の統合によって重複性は発生していない。可能な限り業務の無駄をなくすことは理にかなっていると、同氏は語る。
Campaignの理解では、ジオメトリーとオグルヴィの2社をこのような一つのビジネスモデルで運営するのは、日本市場においてのみ。ジオメトリー・グローバルは2013年に、WPPがオグルヴィ・アクション、G2Tokyo、JWTアクションを独立したネットワークとして統合して誕生した。日本における主要クライアントは、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)など。
なぜ日本市場においてのみ、新たな組織構造を採用することとなったのか、カートン氏は明らかにしなかった。同氏は、他市場でこのモデルを採用するとは予想していなかったという。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)