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出会い系アプリの個人情報、知らぬ間にアドテク企業に提供される
「Grindr」や「OkCupid」といった出会い系アプリが、ユーザーの個人情報をアドテク会社に提供していたことが、ノルウェー消費者委員会の調査で明らかになった。同委員会が調査した10のアプリが、低く見積もっても135社ものサードパーティーに個人情報を提供していたという。例えばGrindrは、IPアドレスや広告ID、位置情報、年齢、性別などのデータを、ツイッター傘下のMoPubに提供。ここからAppNexus(AT&T傘下)やOpenXといったアドテク企業にデータが渡されていったという。OkCupidはさらに詳細なデータ(セクシュアリティーや薬物使用、政治観など)をBraze(分析会社)と共有。月経管理アプリ「MyDays」も、ユーザーの位置情報を提供していることが分かった。DoubleClick(グーグル)は8つのアプリから、フェイスブック社は9つのアプリからデータを受け取ったとされる。
同報告書は、「GDPR(EU一般データ保護規則)が導入されて20カ月が経つが、消費者はオンライン上で広範に追跡され、プロファイリングされている。そして、どの事業者が自分たちのデータを処理しているのかも、どうすれば止められるのかも全く分からない状況に置かれている」と警鐘を鳴らす。アドテク業界全体で個人情報保護を徹底していく必要性を訴えた。
英広告業者団体、フェイスブックを非難
不誠実な政治広告やマイクロターゲティングを禁止せず、ファクトチェック(内容の事実確認)も行わないフェイスブックに対し、IPA(英広告業者団体)が強く批判している。同団体のメディア担当ディレクター、ナイジェル・グウィリアム氏は「民主主義では、政治思想は公共の場で表明され、議論されるべき。ファクトチェックや、メッセージの規制が欠如している場合には特に、マイクロターゲティングが民主主義を覆す可能性がある」とコメントしている。
Chrome、3rdパーティークッキーのサポートを段階的に廃止
グーグルは、ブラウザ「Chrome」ユーザーのプライバシーを保護するため、同ブラウザでの3rdパーティークッキーのサポートを2年以内で段階的に廃止するとブログで発表した。他の大手ブラウザはクッキー利用を厳しく制限しているが、グーグルは広告ビジネスがウェブのエコシステムを支えていることを考慮。クッキーをただ厳しく制限するだけでは、より不透明な手法を促してしまい、ユーザーにもエコシステムにも悪影響を及ぼすことを懸念した。
スタジオジブリ制作のローソンCMが公開
スタジオジブリが10年ぶりに、ローソンのCMを制作した。2001年に制作したCMに登場する、映画『千と千尋の神隠し』のチケットを買いに来た少女が、このたび大人になってローソンで働いているという設定。実際にローソンで働くクルーも、声で出演している。
マンU初のクリエイティブディレクターを募集中
マンチェスター・ユナイテッド(英サッカーチーム)が、初となるインハウスのクリエイティブディレクターを募集している。「エージェンシーか、関連する業務での10年以上の経験」が条件で、消費者向けとBtoBキャンペーンの戦略策定から実現までを担う。マンチェスター・ユナイテッドは英国のトップクラブではあるが、伝説的な監督のアレックス・ファーガソン氏が2013年に引退して以降は低迷が続いている。
(文:田崎亮子)