![世界マーケティング短信:クリエイティブによる社会貢献](https://cdn.i.haymarketmedia.asia/?n=campaign-japan%2fcontent%2fcanva_lumo_.jpg&h=570&w=855&q=100&v=20170226&c=1)
※記事内のリンクは、英語サイトも含みます。
デジタルOOHとクリエイティブを慈善団体に提供
ニュージーランドを拠点とするデジタルOOHプロバイダー「ルモ・デジタル・アウトドア(Lumo Digital Outdoor)」と、豪州を拠点とするデザイン作成プラットフォーム「キャンバ(Canva)」が提携し、慈善団体への支援活動を始めた。両社によるイニシアチブ「ビルボード・フォー・グッド」は、ニュージーランド国内の慈善団体に向けて、デジタルOOHの広告在庫とクリエイティブ面でのサポートを無償で提供する。第一弾は、心の病の問題に取り組む団体「ボイセズ・オブ・ホープ(Voices of Hope)」の広告で、今月から開始する。
ルモ社は過去12カ月間、30以上の慈善団体に広告スペースを提供してきたが、多くの団体ではリソース不足から「素晴らしいクリエイティブを生み出すことに苦労していました」と、CMOのハミシュ・スミス氏はコメントする。「すぐれた
クリエイティブを生み出し、より多くのオーディエンスの目に留めてもらえるよう支援するため、キャンバに参加してもらうようになったのは自然の成り行きでした」。将来的にはキャンバがルモ以外とも提携し、ニュージーランド国外へと拡大していきたいというのが両社の考えだ。
読み上げた音声から、患者の声を再現
デル・テクノロジーズとインテルは、運動ニューロン疾患(MND)を患う人々のためボイスバンクプロジェクトを立ち上げた。ジル・ツイス氏(作家)が執筆した『I Will Always Be Me』にはMNDによって今後起こることや変わらないこと、周りの人に知っておいてほしいことなどが、患者の視点で綴られている。これを音読して録音すると、本人の声に近い音声を音声合成技術で再現できるという仕組みだ。プロジェクトのローンチにあたり、VMLY&Rがドキュメンタリーを制作した。
大卒生のためのデジタルスキル訓練プログラム
メディアモンクス(MediaMonks)は大学卒業生を対象に、デジタルとデータに焦点を当てた6カ月間のトレーニングプログラムを開始する。次世代を担う人材の育成と、デジタル技術の基礎を備えた人材の採用を目指すプログラム「フレッシュモンクス」は、2月より豪州とニュージーランドで開始し、現在13名が受講中だ。年内にアジア太平洋地域の各地でも展開する予定。
アンハイザー・ブッシュ、クリエイティブなマーケターに選ばれる
カンヌライオンズの2022年「クリエイティブ・マーケター・オブ・ザ・イヤー」に、アンハイザー・ブッシュ インベヴが選ばれた。カンヌライオンズ2022の最終日(6月24日)に授与される予定。昨年はマイクロソフトが選出されている。
「ブランドがクリエイティブのケイパビリティー(組織的な能力)やポテンシャルを解放すると実際にビジネスが成長するということを、我々はカンヌライオンズで幾度も目の当たりにしてきました」とライオンズのサイモン・クックCEOは語る。「非常に大きな成功をおさめるための手段としてクリエイティブをどのように活用できるか、アンハイザー・ブッシュは示しています」。
WPP傘下ホガース、メタバース関連サービスを立ち上げ
WPP傘下の制作会社「ホガース(Hogarth)」が、メタバースでのブランド体験のデザインと制作に焦点を当てるサービス「ザ・メタバース・ファウンドリー(The Metaverse Foundry)」をグローバルに展開する。提供する機能は、バーチャルアート、バーチャルステージ、VR/ARアプリケーション、技術、研究開発など。メタバースでのブランド体験の、デザインからエグゼキューションまでを担っていく。
(文:田崎亮子)