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事務総長、化石燃料企業のグリーンウォッシングを批判
国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏が5日の世界環境デーに演説を行い、「化石燃料企業の多くはロビー活動や法的な脅し、大規模な広告キャンペーンによって気候変動対策を遅らせようとする一方で、堂々とグリーンウォッシングを行っています」と批判した。
1960年代の広告業界を描いたテレビドラマ『マッドメン(Mad Men)』を引き合いに出し、「化石燃料企業を支援してきたのは広告会社やPR会社で、マッドメンが狂気を煽ってきました」と語った。「この惑星の破壊を助長する行為をやめてほしい。今日から化石燃料の新規案件を引き受けるのをやめ、既存顧客との契約を打ち切る計画を立ててください。化石燃料は地球を汚染しているだけでなく、ブランドにとっても有害です」。
さらに化石燃料企業の広告を禁止するよう各国に求め、メディアやテック企業にもこれらの広告を掲載しないよう呼び掛けた。
グテーレス氏が化石燃料企業の広告について言及したのは、今回が初めてではない。2022年9月には気候変動は「汚染者が費用を負担すべき」と述べ、その汚染者には「化石燃料産業への監視を妨げることで巨額を稼ぐ」PR業界も含まれると語っている。
X、アダルトコンテンツの投稿を条件付きで許可
X(旧ツイッター)がアダルトコンテンツに関するポリシーを更新し、「合意のもとで製作され配信された成人の裸体または性的行動のコンテンツ」は「適切なラベル付け」と「多くの人の目に触れない形で表示すること」を条件にシェアすることが可能となった。アダルトコンテンツには漫画やアニメ、AI生成コンテンツ、写真などが含まれる。「性的搾取、合意のない性的行動、性的物象化、性的対象化、未成年に対する危害、わいせつ行為を助長するコンテンツ」は禁止されている。
アダルトコンテンツを定期的に投稿するユーザーには、メディア設定の変更を求めており、これによって画像や動画の手前に警告が表示されることとなる。また、ラベル付けがされていないコンテンツは、アプリから誰でも報告することができる。
ポリシーには「性的表現は、視覚表現か文章表現かにかかわらず、正当な芸術表現の一形態になり得ます」と記されている。「成人には、性に関連する場合も含め、自身の信念、願望、体験が反映されたコンテンツと関わることや、そうしたコンテンツを作成することを、自らの意思で決定する権利があるとXは考えています」。
同社にはこれまで、アダルトコンテンツを明確に禁止するポリシーも、許可するポリシーも存在していなかった。ロイターが2022年9月に報じたところによると、当時のツイッターのコンテンツのうち約13%がアダルトコンテンツだったという。
日本マクドナルドの新社長にトーマス・コウ氏
日本マクドナルドの代表取締役社長兼CEOに、トーマス・コウ氏が7月1日付で就任する。日色保社長は代表取締役会長に就く。
コウ氏は香港出身で、カールツァイスビジョンやボストンコンサルティンググループを経て2010年10月にマクドナルドに入社。アジア太平洋、中東、アフリカ地域の戦略インサイト部門、日本マクドナルドの戦略インサイト本部執行役員、ポルトガルでのマネージングディレクターなどを歴任してきた。
同社では3月にサラ・カサノバ会長が退任して以来、会長職が空席となっていた。7月に会長に就任する日色氏は2018年9月から同社の上席執行役員チーフ・サポート・オフィサーを務め、2019年3月から現職。日本マクドナルド入社前はジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)日本法人の社長を務めた。
マースとトリップアドバイザー、ペット同伴旅行の情報を提供
ペットケア製品メーカー「マース(Mars)」が旅行口コミサイトを運営するトリップアドバイザー(TripAdvisor)と提携し、ペットオーナー向けの情報ハブを提供する。まずは米国市場で開始し、将来的には世界的な展開を予定している。トリップアドバイザーに掲載されている米国内のレストランのうち、ペット同伴可能となっているのは1%未満だという。
モバイルアプリでは、ペット同伴旅行のヒントや観光スポットといった情報を提供する他、AIを使ってパーソナライズされた旅程を作成することができる。またビジネス向けハブでは、ペット受け入れの方法やそれを消費者に伝える方法について学べる。
【お知らせ】
マーケティングコミュニケーション業界の傑出した若手リーダーを選出するCampaign Asia-Pacific主催「40 Under 40」の、2024年度のエントリーがいよいよ始まりました。早期エントリーの締切は6月17日(月)、通常エントリーの締切は7月8日(月)。どうぞ奮ってご応募ください。くわしくはこちら(英語)。
(文:田崎亮子)