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カンヌライオンズ2022、来年6月に現地開催を予定
2022年度のカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルが、来年6月20~24日に現地にて開催予定されることが発表された。パンデミックを機に提供開始した会員制サイトのメンバーシップや、一次選考のオンライン審査など、デジタルアクセスも活用した運営となる。チェアマンのフィリップ・トーマス氏は「世界の移り変わりに合わせ、開催者としての役割も進化する必要があると理解しています」とコメント。2020年度はパンデミックの影響で中止、2021年度はオンラインでの開催となっていた。
エデルマン、気候変動に取り組むイニシアチブを設立
化石燃料を扱うクライアントとの取引を批判されていたPR最大手エデルマンが、ESG(環境・社会・ガバナンス)を推進するイニシアチブ「エデルマン・インパクト(Edelman Impact)」を立ち上げ、マーティン・ウィテカー氏(ジャスト・キャピタル社CEO)を責任者に任命した。また気候変動のグローバル担当責任者にロバート・カサメント氏、サステナビリティー担当マネージングディレクターにディアナ・タロン氏が就任する。
リチャード・エデルマンCEOは以下のように語る。「COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)がかなり残念な結果に終わり、我々は民間部門の責任を認識しています。実現していくのはビジネスセクターであるべきで、我々は気候変動との戦いを中心となって率いていきたいと考えています」。
見せかけのパーパスブランディングを消費者は警戒
パーパス(存在意義)に消費者が関心を示すことから、パーパスを謳う多種多様なマーケティング活動がこれまで数多く展開されてきた。だが消費者は見せかけだけの「パーパス・ウォッシング」に警戒心を抱いていることが、米国の消費者1,000名を対象に実施したレイザーフィッシュとヴァイス・メディアの調査で明らかになった。
調査対象者の62%が、購入を決める際にブランドの価値を考慮するという。その一方で、ブランドが掲げたパーパスをきちんと実現していると信じる消費者はわずか43%。自分たちのブランドはきちんと実現していると回答したマーケターは83%で、両者の意識には大きな乖離があるようだ。
レイザーフィッシュのブランド&CX戦略担当責任者、ニコラス・チディアック氏は「パーパスは『マニフェストを通じてこのパーパスはどのように見えるか思い描いてみよう、そして一部の消費者でテストして反応を見てみよう』と発言することによって開発されます」とコメント。「しかしパーパスはもっと厳密なものでなくてはなりません」と述べ、企業の内部や企業価値から湧き出てくるものであるべきと指摘する。
電通、クリエイティブでCX向上を目指す組織を設立
電通と電通デジタルは、クリエイティブの力で高次元な顧客体験(CX)を実現する500人規模のバーチャル組織「CX Creative Studio」を立ち上げた。オーナーには電通のチーフ・クリエーティブ・オフィサーである佐々木康晴氏が就任する。
設立の背景に同社は、企業がマーケティング活動のデジタルトランスフォーメーション(DX)をただ仕組みとして取り入れて価値がコモディティー化していくことへの懸念や、企業内でCX部署の統合や再設計が加速していることなどを挙げる。「企業課題に応えるためには、DXの先にある『その企業ならでは・ブランドならではのCX』をいかに向上させるかが重要」であり、クリエイティビティーによって「人間らしさに満ちたCX」を目指していくという。
ロックダウン後の運命の出会い
ロックダウン期間中にオンラインゲームで知り合った二人が、ビデオ通話やメッセージで楽しい時間を過ごし、関係を築いていく。ロックダウン解除後にバーで待ち合わせ、ようやく実世界で会うことが実現するが……。「外出に勝るものはない」というフレーズで締めくくられるハイネケンの「ロックダウン・ラブストーリー」はベトナムをはじめ、ロックダウンが解除された市場で公開されていく。制作はピュブリシス・イタリア。
(文:田崎亮子)