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エージェンシー・オブ・ザ・イヤー、最終候補リストが発表に
Campaign Asia-Pacificが主催するアワード「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」の、今年の最終候補リストが発表となった。日本ならびに韓国の最終候補リストはこちらから。
電通の経営体制が来年1月に変更
電通が14日、第3四半期の連結決算を発表した。豪州と中国での業績悪化が大きく影響し、アジア太平洋地域全体ではマイナス成長という結果に。一方で米州ではオーガニック成長率が前年同期比5%増を達成している。代表取締役社長執行役員の山本敏博氏は、海外事業を将来にわたって成長し、クライアントにより効果的なサービスを提供するために事業をクリエイティブ、メディア、CRMの3本に統合したと、ニュースリリース(英語版)でコメントしている。
同社は同日、2020年1月1日付でグループ経営体制や役員体制の変更も発表した。純粋持株会社体制に移行し、その称号は「電通グループ」。国内事業全般を統括するのは「電通ジャパン・ネットワーク」になる。この変更によって目指すのは、グループ内外が柔軟にチームを組むことで新たな価値やビジネスが次々に創造されていく組織だ。電通グループの役割も、「いわゆる一般的な持株会社」のものではなく、グループ全体をチームにする「チーミング・カンパニー」となることを目指していくという。
中国最大のセールイベント「独身の日」
11月11日「独身の日」にアリババ(中国の通販大手)が実施する毎年恒例のセールイベントで、今年の売上は過去最高額の2684億人民元(約4兆2000億円)に達した。とはいえ、成長率は過去最低であったが、このイベントの魅力は売上高ではなく、日ごろなかなかリーチできない消費者とつながることができる点だという。
近年は国内外から著名人を招くようになり、今年はテイラー・スゥイフト(歌手)がオープニングイベントでライブを行った。11月11日は、独身を意味する「1」が四つ並ぶことから独身の日と呼ばれるようになったという。
中国での炎上騒ぎはなぜ続く?
ここのところ毎週のように、ブランドが中国で炎上騒動になった件を紹介してきたが、なぜこうも立て続けに騒動が頻発するのか。中国のソーシャルメディア管理プラットフォーム「科握(KAWO)」の最新の調査によると、そもそも近年は騒動の件数が劇的に増えているとのこと。2017年までは年間9件であったが、2018年は30件、2019年は既に42件を数える。
外資系ブランドによくある過ちは、中国の領域など地理的主権を「誤って」表記すること。歴史的あるいは政治的にセンシティブな話題が発端となることも多い。一方で、中国ブランドもよく炎上騒ぎになるが、政治との不適切など「社会的なモラルに反した」とみなされたケースが多い。
フィナンシャル・タイムズ紙の編集長が交代
英フィナンシャル・タイムズのライオネル・バーバー編集長が、今年末で交代することが発表された。バーバー氏は同紙のデジタル化に注力し、有料購読者数100万人を達成した。後任は現副編集長のルーラ・カラフ氏で、同紙初の女性編集長となる。編集長の交代は14年ぶり。
8割弱の健康関連サイトで、機密情報が利用可能な状態に
人気を集める健康関連ウェブサイトがユーザーのデータを、グーグルやアマゾン、広告会社などが使えるようにしていたことが、フィナンシャル・タイムズ紙の調査で明らかになった。それも、医療診断や常用薬などといった機密度の高い情報である。同紙が100のサイトについて調べたところ、79%がユーザーを追跡できるクッキーを、法的同意を得ないままサードパーティーが使用可能な状態にしていたという。(自社サイトのパフォーマンス向上のためのクッキー利用とは異なる)
博報堂、タイのエージェンシーの株式を取得
博報堂が、タイのウィンター・イージェンシー(Winter Egency)の株式を取得した。ウィンター・イージェンシーは2007年に設立したフルサービスのデジタルエージェンシーで、現在108名のスタッフを擁する。2018年にはCampaign「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」でタイの独立系エージェンシー部門において金賞を獲得。両社はこれまでも複数のプロジェクトで協業してきた実績がある。
(文:田崎亮子)