※記事内のリンクは、英語サイトも含みます。
12月期の連結純利益は44%減になる見通し 電通グループ
電通グループが発表した第3四半期の業績によると、オーガニック成長率は前年同期比6.1%減だった。第2四半期は同4.7%減、第1四半期は同1.6%減と、マイナス成長が続く。
同社はカスタマートランスフォーメーション&テクノロジー(CT&T)に力を入れており、売上総利益に占める割合は33%で、これを数年内に50%に引き上げる目標を掲げている。今年3月の英タグ・ワールドワイドの買収も、ヘルスケアや飲料業界などの顧客企業獲得に貢献した。
CT&T領域が好調だった日本のオーガニック成長率は+3.0%だが、米州は同-6.6%、欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域は-17.2%、日本を除くアジア太平洋(APAC)地域は-9.1%。売上総利益の構成比は日本が41%と最も大きく、米州29%、EMEA20%、APAC10%だった。
「第3四半期の業績は、テクノロジー・金融セクターの顧客企業の保守的なマーケティング投資と、CT&T領域の一部プロジェクトの遅延による影響を受けました」と、代表執行役社長CEOの五十嵐博氏はコメント。新経営体制One dentsuを加速させている米国でいくつかの新規顧客案件を獲得し、収益に貢献し始めていることに触れ、「従業員同士のコラボレーションを促進し、総力を結集することで、私たちは確かな成果を上げることができるのです」と語った。
併せて発表された12月期の連結純利益は従来予想(692億円)から下方修正した333億円で、前期(598億円)から44%減となる見通し。収益は1兆2607億円(前期比1%増)と予想している。
同社はまた、傘下のdentsu JapanのCEOに佐野傑氏、dentsu EMEAのCEOに、アンドレ・アンドラーデ氏が、来年1月1日付で就任すると発表した。
SNSを離れることなく買い物が可能に アマゾンとメタが提携
メタとアマゾンが提携し、フェイスブックやインスタグラムの広告からアマゾンの商品を直接購入できる機能を導入する。ソーシャルメディアとアマゾンのアカウントを連携し、フィードに掲載された広告をクリックすると、プラットフォームを離れることなく購入できるという仕組みだ。
アマゾンの広報担当者は「顧客は初めて、フェイスブックやインスタグラムに掲載されたアマゾンの広告から買い物をし、ソーシャルメディアのアプリから離れることなくアマゾンで決済できるようになる」とコメント。まずは米国で、一部の広告を対象に展開される。
村上公太氏、ヴェイナーメディアのカントリーマネージャーに就任
先日エッセンス・メディアコムを退職した村上公太氏が、ヴェイナーメディアの日本担当カントリーマネージャーに就任したことが明らかになった。ヴェイナーメディアはソーシャルメディアに特化したエージェンシーで、同氏は拠点の構築や日本市場での事業拡大を担当する。
ソーシャルメディアのプラットフォーム上でブランドを築くというヴェイナーメディアのビジョンに感銘を受けたという。「ヴェイナーメディアの人々に会ったときに、企業ウェブサイトと共感について彼らが話していたことが、心に響きました」。エッセンス・メディアコムを離れることは難しい決断だったが、「これは私にとって前へと歩みを進め、重要な学びを応用し、常に進化する業界で新しいことを学び続けるのに適切なタイミングでした」と語った。
要望に応えた七面鳥メニューは登場するのか? 英KFC
ケンタッキーフライドチキン(KFC)は英国で、クリスマスメニューにまつわるティザー広告を展開した。同社には例年、クリスマスのメニューには七面鳥を入れるべきだという声が寄せられるという。そのコメントと、クリスマスメニューの発売日のみが記された、シンプルな広告が掲出された。
後日、この広告の続きが動画で公開された。顧客からの要望は認識しているものの「当社はチキンにこだわっていきます」というフレーズと共に、チキンフィレを用いた限定メニューが1月1日まで販売されることが明らかになった。企画・制作はマザー・ロンドン。
【お知らせ】
Campaign Asia-Pacificが主催する2023年「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」の、日本および韓国のショートリスト(最終候補者)が発表されました。他地域のショートリスト、ならびに今後の日程についてはこちらをご覧ください。
(文:田崎亮子)