Diana Bradley
2022年6月02日

大手エージェンシーCEO、米テキサス銃乱射事件を非難

21人の児童と教員が射殺された惨劇を受け、オムニコムとインターパブリックグループ(IPG)のCEOが社内向けメッセージを送った。オムニコムCEOは、「常識的な銃規制を」と呼びかける。

5月24日に銃乱射事件が起きた、テキサス州ユバルディのロッブ小学校(写真:Getty Images)
5月24日に銃乱射事件が起きた、テキサス州ユバルディのロッブ小学校(写真:Getty Images)

テキサス州ユバルディのロッブ小学校で起きた銃撃事件を受け、大手エージェンシー持株会社のCEOが自らの意見を社内に通達した。

オムニコムのジョン・レンCEO兼会長はメッセージの中で、そのわずか10日前に起きたニューヨーク州バッファローの銃乱射事件についても言及。

「オムニコムはこれらの暴力行為を非難し、常識的な銃規制法案を支持します。銃暴力を阻止するためには、社会の変革が必要です。社員の皆さんには、それを実現するために何ができるかをよく考えていただきたい。こうした行為を防ぐため、自分の言葉で語り、行動を起こし、正しい政治家を選ぶ責任が我々一人ひとりにはあるのです」

そして、メンタルヘルスの問題には全社を挙げて取り組んでおり、サポートが必要な時には誰もがサービスを受けられることを改めて強調した。

オムニコムPRグループ傘下のエージェンシーには、フライシュマン・ヒラード、ケッチャム、マリナ・メイハー・コミュニケーションズ、ポーター・ノベリなどがある。

また、IPGのフィリップ・クラコフスキーCEOも社内向けメッセージを送るとともに、リンクトインに投稿。テキサスの乱射事件は「銃暴力の毒性作用を改めて警鐘するもの」とし、「コロナ禍によって非常に多くの社会の人々がメンタルヘルスに悩まされている。こうした事実が銃暴力を悪化させているように見える」と述べた。

同社は事件で被害を受けた家族を支援するため、地域の団体を通して寄付を行っていることにも言及。さらにジョージ・フロイド事件から2年が経ち、「人種不平等を是正する取り組みにも注力している」と語った。IPG傘下のPRエージェンシーは、ウェーバー・シャンドウィック、ゴリン、デブリースグローバル、カレントグローバル、ロジャース&コーワンPMK、リバイブヘルスなど。

今回の乱射事件で、全米ライフル協会(NRA)や銃製造業者、さらにこうした団体から献金を受けている政治家など、「銃を持つ権利」を訴えるグループには改めて厳しい視線が注がれている。

(文:ダイアナ・ブラッドリー 翻訳・編集:水野龍哉)

提供:
PRWeek

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