電通のメディア事業のグローバルチーフストラテジー・アンド・コンサルタンシーオフィサーに、IPGメディアブランズでグローバルチーフコンサルタンシーオフィサーを務めていたハミッシュ・キニバーグ氏が就任した。
ロンドン在住の同氏は、電通が新設したメディア事業をグローバルに統括するエグゼクティブチームに参画する。
今年10月、電通は新たな経営体制を発表。クリエイティブ、メディア、CXM(顧客体験管理)の「サービスライン」を「グローバルプラクティス」と改称し、それぞれに新たな責任者を任命した。
キニバーグ氏は、メディア事業のグローバルプラクティスプレジデントを務めるウィル・スウェイン氏の直属となる。その責務はカラ、アイプロスペクト、Dentsu Xの生産性を上げる戦略構築だ。
また、世界各地の戦略、インサイト、プランニング、効率性、コンサルタンシー担当責任者はキニバーグ氏の直属となる。
「電通のオファーはこれまで業界になかった類のもの。クライアントの目標達成だけでなく、我々の統合や専門性、日本的伝統へのアプローチという意味でも非常にエキサイティングなビジョンです」とキニバーグ氏。
「この業界は今、変革に直面し、ビジネスチャンスにあふれている。そのようなエキサイティングな時期に電通の新しいチームと仕事をできることを、とても楽しみにしています。電通グループ内で横断的にコラボレーションを実行し、ビジネス的成功とともに社会的利益も実現していきたい」(同氏)
キニバーグ氏は昨年9月、IPGメディアブランズを退社。同社ではグローバルチーフコンサルタンシーオフィサーの役職を約1年半にわたって務めた。
それ以前は、ユニバーサル・マッキャンに14年間在籍。当初はEMEA(欧州・中東・アフリカ)担当チーフストラテジーオフィサーを務め、2013年から21年にかけてはグローバルチーフストラテジーオフィサーを務めた。
同氏の就任を受け、スウェイン氏は以下のように語る。「メディア業界は今、極めて重要な時期を迎えている。業界は驚くべき速さで変化しつつあり、クライアントのエージェンシーに対する見方やパートナーシップのあり方も変わりつつあります」
「ハミッシュをこの時期に電通チームに迎えられるのは、実に喜ばしい。戦略とコンサルタンシーにおける豊かな経験を弊社で生かし、クライアントの新たな可能性を切り開いて、持続可能な力強い成長を推進してくれるでしょう」
(文:ボー・ジャクソン 翻訳・編集:水野龍哉)