広告賞を受賞したバーチャル美術館「IJC MUSEUM」に続き、ANAは日本の最も色彩豊かな側面である祭りを特集した「Is Japan Cool? – Matsuri」を制作した。
このウェブサイトは、前作と同じくENJINが開発を手掛け、バードマンがプロデュースした。和太鼓を中心とした太鼓芸能集団「鼓童-KODO-」の演奏を3Dサウンド(立体音響)、さまざまな祭りの様子を360度動画で紹介している。ANAのプレスリリースによれば、まるで祭りのど真ん中にいるような「体感と臨場感」の提供を目的としている。
もちろん、このプロモーションの主な目的は、日本への渡航と祭りへの動員だ。全国各地、四季折々の祭りを詳しく紹介しており、観光ガイドとしても見応えがある。ANAは、推計30万もの日本の祭りから32の祭りを選りすぐったと説明している。
Campaignの視点:「IJC MUSEUM」と同様、創意工夫と野心に満ちたコンテンツマーケティングを実現している。360度動画の活用事例が少ないという記事を掲載したばかりだが、このウェブサイトでは360度動画を鮮やかに生かしている。一つ気になる点は「Is Japan Cool?」(日本はクールか?)というバナーだ。使い古された、余計な言葉ではないだろうか。改めて言うまでもなく、日本には世界に誇るクールなものがたくさんある。日本はもっと自信を持ってよいはずだ。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:鎌田文子 編集:田崎亮子)