5年前、ロジャー・フェデラー選手(男子テニスプレーヤー)は全米オープンの会見で、ジズーという愛称のイズヤン・アーマッド君から「僕がプロになったときに対戦できるよう、あと8~9年プレーを続けてもらえませんか?」と尋ねられた。そのときに交わした約束を果たすサプライズ動画を、フェデラーのスポンサーであるパスタブランド「バリラ(Barilla)」が今月公開した。
アーマッド君がコーチと共にスイスのレストランを訪れると、ウェイターが「上司が君のファンで、一緒に写真を撮りたがっている」と伝える。戸惑いながらも応じるアーマッド君に、近くのテニスコートから声援が起こる。「君がある偉大なプレーヤーと対戦するのを見るために、彼らは集まったんだよ」とウェイターが告げると、そこに登場するのがフェデラー選手なのだ。企画・制作はピュブリシス傘下のブーメラン(Boomerang)。
バリラとフェデラー選手が、若いテニスプレーヤーにサプライズを仕掛けたのは、今回が初めてではない。2020年7月には、ロックダウン中に屋上でテニスを楽しむ動画が話題になったイタリアの少女たちに、インタビューを実施。「好きなテニス選手はフェデラー。会うことができたら飛びつくか、ただ舞い上がってしまうかも」「でもサインをお願いするには手を使わなければ。それに“スイス語”も話せないよね」と語る二人の背後から、フェデラー選手が歩み寄る。そして歓喜する二人と、屋上でラリーを行ったのだった。
この時のサプライズには続きがあり、「二人にぴったりの、とても良いサマーキャンプがあった」とフェデラー選手。「ラファ・ナダルアカデミーに話を通してあって、バリラも私もあなたたちを招待したい。だから、早く旅の準備を始めたら? ぜひ楽しんでね」。
(文:田崎亮子)