今回公開された動画では、長年の不平等な家事分担がパートナーとの関係に与える影響にフォーカスしている。
娘が両親を映画に誘うが、母親は家に残る。映画館に向かう途中で、「喧嘩でもしたの?」と問いかけると、父親は「喧嘩があったならよかったけど、もっと別の原因」と語り始め、二人の間には奇妙な距離感があり、これは長い時間をかけて溝ができたのだと振り返る。「仕事も家事も育児もすべて一人でこなし、あまりにも長い時間与え続けてきたお母さんは諦めてしまったのかもしれない」という言葉に、父親は家に帰って家事を負担し、話し合うことを決める。企画・制作はBBDOインド。
【Share the Loadシリーズ これまでの動画】
「#IsLaundryOnlyAWomansJob? #ShareTheLoad」(2016年2月)
仕事で活躍する娘を眺めながら「良い時代になった」と喜んでいたら、娘の夫が「なぜ僕のシャツを洗濯してないの?」と叫ぶのを目の当たりに。
「Why is Laundry only a mother’s job? Dads #ShareTheLoad」(2017年1月)
娘のもとを訪れた父親が見たのは、仕事から帰ってきた娘が忙殺される様子。急ぎの案件に電話で対応しながら、育児や料理、テレビを観る夫への飲み物の用意、片付け、洗濯を次々とこなしていく。父親は自分が何も家事を手伝ってこなかったことを反省し、おそらく娘の夫もそのような父親を見て育ったことに心を痛める。
「Are we teaching our sons what we have been teaching our daughters?」(2019年1月)
息子の身の回りの世話をしながら、娘と電話で話している母親。娘は結婚後の家事が忙しく、夫は家事ができないため、仕事をやめたのだという。服で散らかった部屋を眺めながら、母親は「娘には自立するよう教えてきたが、手を貸すように息子には教えてこなかった」と顧みる。
「Unequal division of household chores is keeping women awake.」(2020年3月)
早朝から深夜まで家事と仕事に追われ、いつも眠たそうにしている母親。娘を寝かしつけた後も、家事の続きを終わらせるため再び起き上がる
「#ArielWorkForHome #ShareTheLoad」(2020年7月)
パンデミックで在宅勤務に切り替えた夫は、妻がこれまで一人で家事や育児を背負ってきたことに気付く。
「When we #SeeEqual, we #ShareTheLoad」(2022年2月)
妻は急ぎの用事があって時間がないが、夫は階下に引っ越してきた住人に挨拶しようと呼び鈴を鳴らす。ルームメイトと家事を分担する様子に感銘を受けた妻だが、夫は「僕もルームメイトと暮らしていたときは分担していたよ」。なぜ自分とは分担できないのか、対等に見てくれていないのではないかと妻は訴えかける。
「This new year let's #CelebrateEqual」(2022年12月)
ホームパーティーを楽しそうに振り返る夫と、片付けや子どもの世話に忙しい妻。パーティー中に撮影した写真に写る妻は、ゲストをもてなす姿ばかりであることに夫は気付く。
(文:田崎亮子)