英・ブランドファイナンス社が発表した2020年のブランド価値ランキング「グローバル500」でアマゾンが史上初めて2千億米ドルを突破、1位に輝いた。
同社のブランド価値は昨年より17.5%増の2208億ドル。3年連続で世界一価値が高いブランドとなった。
ランキングのトップ5を占めたのはいずれもテクノロジーブランド。グーグルは11.5%増の1597億ドルで、アップルを抜いて2位に。それでもアマゾンとは600億ドル以上の差があった。
一方、3位に落ちたアップルは8.5%減の1405億ドルだった。
4位となったマイクロソフトは2.1%減の1171億ドル、サムスンは3.5%増の945億ドルだった。
英国勢で最も上位にランクされたのは世界4大会計事務所の一角を占めるアーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young)。順位は昨年より1ポイント上がって66位、ブランド価値は2.1%増の237億ドルだった。また、英・オランダ両国に属するロイヤル・ダッチ・シェルはオランダ企業として分類され、昨年より12.3%増の475億ドル、23位だった。
「アマゾンは小売業界のエコシステムに破壊的改革をもたらし、過去最高のブランド価値を生み出した。消費者が永遠に求め続ける価値、利便性、選択肢といった要素で、依然大きな影響力を持ち続けています」(ブランドファイナンス、デビッド・ヘイCEO)。
「今のアマゾンは盤石に見えますが、これからの『ローリング20’s』が何をもたらすのか、非常に興味深い」(同)
小売からクラウドコンピューティング、AI、デジタルストリーミングまで手を広げて成功を収めたアマゾン。それとは好対照なのが、234位にランクされたオンラインマーケットプレイスのeBay(イーベイ)だ。ブランド価値は急落を続け、昨年より9%減の82億ドルだった。
トップ10には主要テクノロジーブランド2社も名を連ねた。7位のフェイスブックと10位のファーウェイだ。
ランキングにはブランドのマーケティングへの投資力、消費者の親近感やロイヤルティ、従業員の満足度、CEOの影響力を換算したコーポレイトレピュテーションなどが考慮されている。
(文:オリアナ・ローズ・ロイル 翻訳・編集:水野龍哉)