インターネット広告媒体費は1兆7589億円(前年比116.5%)で、地上波テレビ広告費(1兆7848億円)をわずかに下回る規模となった。
インターネット広告の領域において成長が加速しているのは、運用型広告ならびに動画広告。どちらも、SNS上での活用も増加している。
2018年の総広告費は6兆5300億円(前年比102.2%)と、7年連続でプラス成長となった。デジタル広告費の増加が広告費全体を大きく押し上げたが、テレビメディア広告(地上波テレビ+衛星メディア関連)は前年比98.2%、マスコミ4媒体(衛星メディア関連も含む)は前年比96.7%と前年を下回る。
電通が2018年より推定を開始した「マスコミ4媒体由来のデジタル広告費」は582億円。インターネット広告費は総広告費全体の1/4を超え、26.9%を占めるまでに成長した。
同社はまた、日本市場全体は「構造変化の真っただ中」にあり、データやテクノロジーを活用し、従来型メディアとインターネットの強みを高めていく動きが顕著になったとしている。
業種別にみると、主に「家電・AV機器」「ファッション・アクセサリー」「食品」などの業種で広告費が減少し、「精密機器・事務用品」「外食・各種サービス」で増加した。
一方、イーマーケター(eMarketer)が最近発表した米国の広告費見通しによると、今年のインターネット広告費は1290億米ドル(約14兆4041億円)以上で、従来型メディア(1090億米ドル、約23兆1709億円)を追い抜く。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:田崎亮子)