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ツイッター社の創業者、ドーシー氏が退任
ツイッター社の創業者、ジャック・ドーシーCEOが退くことが明らかになった。後任は、2017年から最高技術責任者(CTO)を務めるパラグ・アグラワル氏。「会社が『創業者主導』であることの重要性については、多く語られています」とドーシー氏は、社内向けにメッセージを送った。「結局のところ、それは企業に厳しい制約を課す単一障害点になると思います。(CEOの座に)残ったり、会長に就任してはどうなのか? 私は、パラグが自由に率いることがとても重要だと信じています」。
同社はその翌日に、個人情報ポリシーの更新を発表した。他人のプライベートな写真や動画を、本人の同意なくシェアすることが禁止される。
ルイ・ヴィトンのヴァージル・アブロー氏、41歳で死去
ストリートウェア「オフホワイト(Off-White)」を立ち上げ、ルイ・ヴィトンのメンズアーティスティック・ディレクターを務めたヴァージル・アブロー氏が28日、41歳で死去した。2年前に心臓血管肉腫という希少がんと診断され、公表せずに闘病しながら仕事を続けてきた。
同氏は2009年、フェンディでカニエ・ウェスト(ラッパー)とインターンをしたことがきっかけで、翌2010年にウェストが立ち上げたDONDAのクリエイティブディレクターに就任。2011年にはストリートウェア「パイレックス・ビジョン(Pyrex Vision)」を立ち上げ、これが後のオフホワイトへと生まれ変わる。2018年にルイ・ヴィトン初の黒人アーティスティック・ディレクターに抜擢された。
オグルヴィ・コンサルティング、持続可能性の支援部隊を立ち上げ
オグルヴィ・コンサルティングは、気候変動やDEI(多様性、公平性、包摂性)といった顧客のサステナビリティー(持続可能性)への取り組みをサポートする部隊を立ち上げた。トップには、アンディ・ウィルソン氏が就任する。「サステナビリティーは企業、ブランド、人々にとってより優先度の高い重要な課題になっています」と同氏はリリース内にてコメント。「このトピックの緊急性と重要性は、クライアントに対してもっと構造化されたソリューションを組み立てる必要があることを意味します」。
ウィルソン氏は15年前からBBDOに参画し、2013年から戦略担当責任者。直近はBBDOの地域戦略責任者を務めていた。オグルヴィに籍を置いていた2000年代初頭には、東京とシンガポールで勤務した経験を持つ。
メディアエージェンシーの専門知識は、マーケターの求める水準か?
メディアエージェンシーにはメディア費を最大限に活かすのに必要な技術的な専門知識が不足していると、マーケターの3分の2が考えている――ケプラー社がバンソン・ボーン社と共に実施した調査で明らかになった。また61%が、求めるサポートやサービスの提供に対応するための人材やオペレーティングモデルの進化を、メディアエージェンシーが十分に果たせていないと考えているという。
アジア太平洋地域(APAC)に絞り込んで見ていくと、マーケターの7割近くが、メディア費を全て内製化に投じたいと考えている。また96%が、データやテクノロジーの重要性が増すにつれメディアエージェンシーを見直す可能性があると回答した。
CM視聴者のほとんどが体験できない商品
広告のグローバルキャンペーンといえば、大量生産された商品を大量販売するためにマスに訴求するものが多いだろう。昨今は、より多くの消費者からの共感を得るべくインクルーシブ(包摂的)なブランド姿勢を打ち出すものも、よく目にする。だが、それとは対極のCMがこのたび公開された。視聴者がこの商品を体験できる可能性は、限りなくゼロに近い。
天才になれる可能性は1%未満、今日恋に落ちる可能性は0.2%。ゴルフでホールインワンを打つ可能性や、チェスでグランドマスターを破る可能性はさらに低い。映画で主役を演じたい、宇宙飛行士になりたいという夢に至っては、可能性が低過ぎてもはや考慮の余地すらないという。だが、これらの確率よりも低いのが、世界中にわずか200本しか存在しないコニャック「ヌメロ・トレズ・バイ・ルイXIII」を体験できる確率で、なんと0.0000038361%なのだとか。制作はフレッド&ファリド・ロサンゼルス(Fred & Farid Los Angeles)。
イケア・ジャパン、都心の狭い部屋を毎月99円で貸し出し
小さな空間を愛するスウェーデン生まれのサメが、東京で自分の居場所を見つけ、狭い部屋専門の不動産エージェントとして活躍している。小さい部屋には大きな可能性があるというが、「小さい部屋はそれだけの理由でスルーされがち。小さな部屋に遭遇しても、どうしたらいいか分からない人が多いんです」とサメは嘆く。そこでイケアのインテリアデザインチームと共に、わずか10平方メートルという狭い空間を最大限に活用できるよう同社の家具を配置していく――。
これはイケア・ジャパンが現在展開中のキャンペーンで、家具付きの部屋を今月から2023年1月まで、一カ月わずか99円で貸し出すという。企画・制作はワイデン+ケネディ トウキョウ。シリーズの動画はこちらから。
【お知らせ】
Campaign Asia-Pacificでは、広告、コミュニケーション、マーケティング、メディア、テクノロジー産業で見過ごされてきた非倫理的な慣行について、2022年に調査を行いたいと考えています。
予算縮小、賄賂、データへの不適切なアプローチ、嫌がらせ、不当な売り込み、差別、ハラスメントなどといった事例を目の当たりにしたことがある方は、匿名のアンケート(英語)にぜひご協力くださいますよう、よろしくお願いいたします。締切は12月8日(水)です。
(文:田崎亮子)