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米国ではストライキの影響がメディア費にも ECI調
2023年のメディア価格は世界全体で上昇が進んでおり、特にOOH(+5.4%)とオンライン動画(+5.3%)でその傾向が顕著なことが、ECIメディア・マネジメント社(ECI Media Management)の『メディア・インフレーション・レポート Q1 2024』で明らかになった。
オンラインディスプレイ(+3.5%)、ラジオ(+2.4%)がこれに続く。テレビ(+1.3%)は北米を除く全地域で上昇した。一方で新聞(0.0%)と雑誌(-2.5%)は下降傾向。メディア全体では+3.1%だった。
北米は昨年のハリウッドでのストライキや、政治やスポーツの大型イベントが減ったこと、視聴者のコネクテッドTVへの移行などが、テレビの価格上昇を抑制した。
べペプシ、大規模なインスタレーションで新ロゴを披露
ペプシは昨年3月、125周年を記念してロゴを刷新する旨を発表した。赤、白、青の球体の中に「PEPSI」の文字を配した、1980~90年代のロゴと似たデザインになっている。90年代後半からは文字が球体の外に配置されてきたが、ファンに記憶をもとにロゴを描いてもらう実験をしたところ、30年以上経ってもなお文字を球体の中に描く人が大多数だったという。
新ロゴは、まずは北米のみで展開されており、この春から世界的にデビューする。そこでO2アリーナ(ロンドン)、世界貿易センター(メキシコシティー)、世界最大の観覧車「アイン・ドバイ」(ドバイ)などで大規模なインスタレーションを実施した。クリケットの試合会場に巨大なペプシが着地したり、ドローンやデジタルOOHでロゴを形成するなど、いずれも大掛かりな仕掛けになっている。
「これらのアイコニックなインスタレーション以上に、ブランドの変革を示す良い方法はあるでしょうか? 私たちは常に因習や現状を打ち破り、楽しさを最優先するブランドでした」と語るのは、ペプシコで炭酸飲料のグローバルブランドマーケティング担当バイスプレジデントを務めるエリック・メリス氏。UEFAチャンピオンズリーグの決勝キックオフショーや、各国のブランドアンバサダーとの企画を、2024年を通じて展開していく予定だという。
おなじみのアイコンの謎に迫る マクドナルド
マクドナルドはフィンランドで、ビッグマックにまつわる「陰謀論」の真相に迫るドキュメンタリー風の動画を公開した。ウェブサイトやアプリで広く使われる、3本線のナビゲーションメニューは「ハンバーガーメニュー」と呼ばれる。これは、ビッグマックを模したものなのか? 真相を突き止めるため、主人公はダラスに飛び、3本線のアイコンを発明したといわれる人物を探し出すという内容だ。企画・制作はノルドDDB(Nord DDB)。
主人公の男性はインスタグラムやTikTokのアカウントを持ち、調査の過程の投稿を見ることができる。また、同国の消費者は、見つけたハンバーガーメニューのアイコンをマクドナルドのアプリから送信すると、ビッグマックを1つもらえるという参加型のキャンペーンになっている。
【お知らせ】
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(文:田崎亮子)