※記事内のリンクは、英語サイトも含みます。
「豪州人スタッフを解雇したと想定して、同額の寄付を!」
豪州で続く大規模な火災に立ち向かうキャンペーンを、Anomaly(本社:米ニューヨーク)が呼びかけている。自社の豪州人スタッフを「解雇(Fire)」したと想定して、彼らに支払っている給与と同額を寄付しようという発想だ。
キャンペーンサイトには、こう記されている。数多くの豪州人が外国で働いており、世界中のエージェンシーに在籍しているもの。彼らが故郷から遠く離れた地で頑張っているからこそ、今日がある。広告界には豪州人が必要であり、つまり豪州そのものも大切である。世界中で多くの広告会社が支援に取り組めば、火災と戦う彼らの祖国をもっと助けられる、と。
低迷する香港経済に立ち向かうためのサービスをパッケージ化
米中貿易戦争やデモの影響で低迷中の香港経済。状況を打開すべく、費用対効果を高めて成長を促すサービスを、TBWA香港がパッケージ化して提供する。世の中が混沌とする中では多くの企業が「ベア・マーケット(弱気の市場)」のアプローチをとりがちだが、「脅威は常に、チャンスでもある」と考え、「Brave Bear Pack」という名称にしたのだという。サービス内容は、需要のマッピング、動的コンテンツによる潜在顧客へのアプローチ、チャットボットを活用したマーケティング施策、危機管理など多岐にわたる。
クラフトワールドワイドのMDに嶋田氏就任
クラフト ワールドワイド(マッキャン・ワールドグループの一員)のマネージング・ディレクターに、嶋田仁氏が就任する。博報堂(戦略プランナー)、博報堂アイ・スタジオ(執行役員・グローバルビジネスセンター長)を経て、前職はアマゾンジャパン 広告事業本部のシニア・アカウント・マネージャー。
クラフト社のメリッサ・チャン氏(アジア太平洋地域のマネージング・ディレクター)は声明の中で、クライアントから質の高いコンテンツやプロダクション業務における効率的なソリューションが期待されており、新しいテクノロジーを活用してサービスの強化・拡張を行っていると述べ、嶋田氏の「視点や専門知識は、その上で無くてはならないもの」とコメント。アレックス・ルーバー氏(マッキャン・ワールドグループ・アジア太平洋地域のプレジデント)も、嶋田氏がクライアントとエージェンシーの両側を経験していることを高く評価しており、「クライアントの戦略的パートナーとしての当社の役割を、強化してくれると確信しています」と語る。
春節を祝う、心温まる動画
今週末は、中華圏で最も盛り上がる春節(旧正月)だ。この春節にちなんだCMを、いくつかご紹介する。まずは、エアビーアンドビー。親元を離れて暮らすようになり、帰省できないという娘に、両親が用意した「贈り物」とは? ナレーションは一切無く、心温まるアニメーションで描かれている。
エアアジア(マレーシアの格安航空会社)の動画には、お祝いムードに盛り上がる様子が、初めて中国の祖母宅に訪れる少年の視点から描かれている。
テナガ・ナショナル(マレーシアの電力会社)の動画には、VRゴーグルを装着したことで引き起こされるドタバタ劇が、「実世界で経験してこその、お祝い」というフレーズで締めくくられる。たしかに、これだけの騒動を引き起こすようであれば、故郷に帰ってもらった方が同僚たちもはるかに平穏だろう。
最後にご紹介するのもマレーシアの企業で、石油とガスを供給する「ペトロナス」の動画だ。家族がもう着なくなった古着から作られるキルト「百家被」を子どもに贈るという、中国北部の慣習が題材になっている。
その他、Campaign編集部が選んだ作品はこちらから。
(文:田崎亮子)