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大手広告主「2023年は景気後退の影響を受ける」 WRA&エキビティ調べ
世界広告主連盟(WFA)とエビキティ(Ebiquity)が世界的な大手広告主を対象に実施したメディア予算調査によると、2023年の予算が景気後退の影響を受けると回答した広告主企業は74%に上った。
パフォーマンス型広告の予算を増やす企業は全体の28%、ブランディング予算を増やす企業は21%で、長期的なブランド構築よりも短期的な成果を求める兆候が見られた。メディア別では、プリント、リニアTV、ラジオ、OOHの予算が削減される一方で、コネクテッドTV、有料ソーシャル、リテールメディアなどの予算が大幅に増えるという。
広告主の予算削減が独立系エージェンシーを直撃 AIA調べ
ロンドンに本拠を置く独立系エージェンシー連盟(AIA)が、加盟するエージェンシー52社に調査を実施したところ、約4分の1が予算削減の影響を受けていると回答した。ウクライナ侵攻や深刻な干ばつなどによって、さまざまな業界のクライアントが予算を減らしているが、特に食品・飲料や日用品を扱う広告主でその傾向が顕著とのことだ。
また、あるエージェンシーのリーダーによると、クライアントの規模が広告予算を左右するという。「大手のブランドとは異なり、(中小規模のブランドには)独立したマーケティング予算がなく、すべて単一の予算です。そしてサプライチェーンの問題や金利上昇、消費者の節約志向など、これほどまでの圧力にさらされたことはありませんでした」。
グローバルAOY 2022、審査委員長にサントス氏
Campaign主催「エージェンシー・オブ・ザ・イヤー・グローバル」のエントリーが始まった。エントリー締切は2023年2月6日、早期締切は1月13日まで。詳しくはこちらから。結果は5月に発表される予定。
今年の審査委員長を務めるのは、ユニリーバの最高ブランド責任者並びに最高ED&I責任者のアリーン・サントス氏。「過去10年間でさまざまな側面から、マーケターであることやクリエイティブエージェンシーで働くことへの自信を持ちにくくなってきたと考えています。賞は正当な理由で授与されれば、人々がこれらの職業に就くためのインスピレーションの源になるでしょう」。
運動の効果は外見以外にも アシックス
世界メンタルヘルスデー(10月10日)に合わせ、さまざまなブランドがキャンペーンを実施した。その中の一つ、アシックスが英国で展開したのは、運動がメンタルヘルスに与える良い影響にフォーカスしたキャンペーンだ。同社の調査によると、運動による体型変化を強調した写真を見た人々は、8割が運動への意欲を失い、48%は自身の体型に不安を覚えるという。
そこで同社はメンタルヘルスに携わるチャリティー団体「マインド(Mind)」と提携し、運動がメンタル面に与える良い影響を訴求した。運動前と運動後の写真が並んでおり、体型の変化は見られないが、運動後は晴れやかな表情をしている。キャッチフレーズにあるように「運動による変化は、すべて目に見えるわけではない」ことを表現している。
(文:田崎亮子)