※記事内のリンクは、英語サイトも含みます。
D&AD賞「プレジデント・アワード」に古川裕也氏
D&AD賞の授賞式がオンラインで開催され、古川裕也氏(電通)が特別賞「プレジデント・アワード」をアジア人で初めて受賞した。古川氏は「ここ10年ほど、世界のクリエイティブは領域を拡張する時代でした」とコメント。「僕が何より共鳴しリスペクトするのは、D&ADが、クリエイティビティーの力こそがクライアントの成長に貢献でき、よりよい世界を作ることができると信じているからです。このタフなときに、その存在はますます意義深いものになっていくと思います」
なお、受賞数のトップは米国(259ペンシル)で、英国(215ペンシル)、日本(51ペンシル)が続く。アジア太平洋地域の受賞作品一覧はこちら(英語)。
博報堂、クリエイティブに特化した学校をオープン
博報堂は15日、クリエイティビティーの研究や開発、社会実験をしていく場「UNIVERSITY of CREATIVITY(ユニバーシティ・オブ・クリエイティビティ)を開いた。「We are ALL born Creative.」(全ての人間は生まれながらにして創造的)を理念に掲げ、人工知能やIoT、ビッグデータが急速に普及する今こそ、創造性を人類最大の資本としてとらえ直す。文理芸、産官学といった壁を超え、多様なクリエイティビティーを世界の問題解決などにつなげていくことを目指す。場所は赤坂駅(港区)の上で、会員登録ならびに事前予約をすれば誰でも利用が可能。
ディズニー実写映画「ムーラン」の報道、中国で禁止に
ディズニーの実写版映画「ムーラン」に関する報道が、中国で禁止されたとロイターが報じた。同作品は当初3月に公開予定だったが、コロナ禍で延期になり、今月4日から動画配信サービス「ディズニープラス」で有料配信が開始した。中国では11日から劇場公開されている。だが、新疆ウイグル自治区で一部撮影が行われたことがエンドロールで明らかになり、ボイコットを呼びかける声が起きた。同作品はこれまでにも、中国出身の主演女優が香港警察を支持する旨をSNSに投稿し、物議を醸した。
TikTok米事業、オラクルと提携へ
米国事業の売却を命じる大統領令が出されていたティックトックが、ソフトウェア大手オラクルを技術パートナーとして選定。同社買収にはこれまで、マイクロソフトやウォルマートが名乗りを上げていた。一方、中国も8月末に、AIなどの技術輸出について規制を強化している。
foodpanda、日本に進出
アジア太平洋地域の食品デリバリー大手「フードパンダ(foodpanda)」が、日本に進出する。17日から神戸、横浜、名古屋、10月1日からは札幌、福岡、広島でサービスを開始。同社は11市場で事業を展開しており、日本は12番目の市場だ。
医療用医薬品に特化した「VMLY&Rx」、日本でも設立
WPPグループのサドラーとVMLY&Rが、医療用医薬品企業に特化したヘルスケアエージェンシー「VMLY&Rx(ヴィー・エム・エル・ワイ・アンド・アール・エックス)を設立した。医療、戦略、クリエイティブ、広告コンサルティングなどのサービスを提供する。世界8カ国で使われてきたサドラーブランドの名称は使用を終了する。
東京オフィスを率いるのは、花畑謙治氏(代表取締役社長)とクレア・ギリス氏(WPPヘルスプラクティス インターナショナルCEO)。花畑氏は声明で「医薬品分野にVMLY&Rの高度なテクノロジーとクリエイティビティーを活用し、俊敏に新しい生活様式に対応していくという挑戦に、期待で胸の高まる思いです」とコメント。ギリス氏も「今日のヘルスケア環境はますます細分化・複雑化しており、より密接な連携が必要とされています」と述べ、「クライアントのニーズは変化しており、この変化に適切な専門知識と勢いを提供できるチームをお届けできることにワクワクしています」と語る。
先行き不透明な中で、迷いを見せる意思決定者たち
フィナンシャル・タイムズは先日、新しい動画を公開した。トランプ米大統領やプーチン露大統領、ラガルド総裁(欧州中央銀行)など世界中の意思決定者が、記者会見で言葉につかえる様子が次々と登場。そして「もしも今あなたに迷いがあるならば、あなたは良い仲間です」、続いて「自信を持って困難を乗り切ろう」というナレーションが重なる。制作はブルックリン・ブラザーズ。
フィナンシャル・タイムズは昨年秋からブランドキャンペーン「新しいアジェンダ(New Agenda)」を展開中だ。「我々の読者は世界中の意思決定者たちで、影響力が強い」と語るのは、フィナンシャル・タイムズのフィオナ・マクドネルCMO。数々のイノベーションや新型コロナウイルス感染症、ブラック・ライブズ・マターに端を発した反差別運動など、先行きが不透明な中で、「彼らが世界を導いていくよう呼びかけています」。
(文:田崎亮子)