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キネッソとアクシオム、マーティン氏が統括
インターパブリック・グループ(IPG)は、傘下のテクノロジー主導型のパフォーマンスエージェンシー「キネッソ(Kinesso)」と、ビッグデータのスペシャリスト「アクシオム(Acxiom)」を、ジャロッド・マーティン氏(現キネッソのグローバルCEO)が統括すると発表した。
IPGではフィリップ・クラコフスキーCEOが、ネットワーク内の技術、データツール、ケイパビリティー、人材を結び付ける「統合モデル」を提唱しており、昨年9月にはキネッソ、リプライズ(Reprise)、マターカインド(Matterkind)を統合している。
マーティン氏によると、アクシオムとキネッソは個別のP/L(損益計算書)をベースとし、「独自のアイデンティティーと文化を維持する」とのこと。2つの部門を1人のリーダーが指揮することで、キネッソのソリューションと、アクシオムのデータと技術を組み合わせ、「ターゲットを正確に絞った」顧客体験が提供できるようになると語った。
また、セールスフォース(Salesforce)のプラットフォームでソリューションを提供するラフター・ワン(Rafter One)などのクラウドサービスを、アクシオム下に統合し、ジョン・ワトキンス氏(アクシオムCOO)が責任者を務めることとなる。
なお、今回の一連の動きはコスト削減よりも成長促進を目指すもので、役割やチームを統合する計画は無いという。
日の目を見ないアセットで、膨大な無駄が発生 CreativeX調べ
クリエイティブX(CreativeX)がクライアントのデータを活用し、グローバルキャンペーンのツールキットに含まれる1,000点超のクリエイティブアセットと、25万件の広告を機械学習によって分析したところ、実際に使われたものはわずか45%だったことが明らかになった。また、9割のツールキットが、ローカル市場においてまったく使用されていなかった。
この無駄になったアセットは、フォーチュン500社で平均すると年間2,500万米ドルの損失で、スーパーボウルの広告3本分に匹敵する額だ。また、インプレッションは約5億回に相当するという。
クリエイティブXの創業者兼CEOであるアナスタシア・レン氏は、「ブランドは日の目を見ることがないクリエイティブアセットに、毎年何百万米ドルも費やしています。そしてここには人々のエネルギーや時間さえ含まれていません」とコメント。無駄が発生している原因は、ブランド側がリアルタイムのデータをほとんど持っておらず、コンテンツ制作の過程が可視化されていないことにあるという。
TikTok上の健康情報に法的な責任を Zing Coach調べ
米国のZ世代の63%が、TikTokクリエイターが発信する健康関連情報について、法的な責任を負うことを望んでいる。フィットネスアプリ「ジンコーチ(Zing Coach)」が実施した調査で明らかになった。
Z世代の半数以上が、健康関連のアドバイスを求めてTikTokを定期的に利用しており、約3割はTikTokが主たる情報源だと回答。医療専門家よりもTikTokを選ぶ理由としては、無料であること(40%)と早いこと(22%)を挙げていた。
回答者の3分の1は、TikTokで得た健康情報の真偽を確認せず、7分の1はフォロワー数を根拠にインフルエンサーを信頼しているとのこと。誤った情報や有害な情報に接したことがある回答者は6割に上り、1割弱がその内容に従ったところ健康上の問題が発生したという。
ロゴを取り入れたドレスをAIがデザイン モトローラ
モトローラ(Motorola)が、AIが制作したキャンペーン動画「Styled by Motorola」を発表した。同社のロゴをデザインに取り入れたドレスや、音楽、空間はすべてAIが生成したもの。パントーン(Pantone)とコラボレートした折りたたみスマートフォンのボディカラーを強調している。
この動画は、ソーシャルチャネルや新商品発表会で公開された。また発表会では、スコトマラボ(Scotomalab)による実物版のドレスも登場。キャンペーンの企画・制作はヘブン(Heaven)が手掛けた。
(文:田崎亮子)