* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。
マッキャン・ワールドグループ・ジャパンの代表取締役CEOで、同グループのアジア太平洋地域(APAC)担当エグゼクティブ・バイスプレジデント(EVP)とチーフファイナンシャルオフィサー(CFO)を兼務するジ・ワトソン氏。これまでメディア企業やエージェンシー、クライアントサイドの企業で25年以上にわたり財務・マーケティング業務に携わってきた。
キャリアにおける第一歩は米メディア大手ターナー・インターナショナルのマーケティング担当。次にザ・コカ・コーラ・カンパニーに移り、グローバルエージェンシー・マネジメントのディレクターまで昇進。その後オグルヴィ・アンド・メイザー、サムスン電子を経て、2017年に東京を拠点とするマッキャン・ワールドグループAPACのEVP兼CFOに就任。2020年にはマッキャン・ワールドグループ・ジャパンの代表取締役にもなり、翌年10月にはCEOに昇格した。
同氏が情熱を燃やすのは、女性のリーダーシップ育成だ。インターパブリック・グループ(IPG)内の男女平等を目指す取り組み「IPG ウィメンズ・リーダーシップ・ネットワーク」の日本支部を創設し、2022年にはCampaign Asia-Pacificの「Women to Watch」にも選出された。
「国際女性デー」にちなんだインタビューで、これまでのキャリアと私生活の軌跡や苦労、日本社会が必要とする変化などについて語った。
あなたの生い立ちを教えてください。また、どのような要素が今の成功につながったのでしょう?
韓国の伝統的な家庭で育った私は、どちらかというと平凡な道を歩んでいました。優先したのはキャリアを磨くことよりも、結婚して母になること。しかし、結婚後に人生の転機が待っていました。夫に「1年間、お金の価値について学んでみなさい」と言われたのが社会に飛び出すきっかけでした。
それからあっという間に、30年が経ってしまった。1年間のはずの社会での挑戦は、思いもかけぬ「旅」になりました。世界を飛び回り、様々な肩書きを持ち、エキサイティングな事業をこなす。ターナー・ブロードキャスティングやコカ・コーラ・カンパニー、サムスンのようなグローバル企業、オグルヴィやマッキャン・ワールドグループといったクリエイティブエージェンシーなどでいろいろな役割をこなしました。
でも、「魔法」を実際に起こしてくれたのは私が出会った人々です。心の広い上司たちや、私の可能性を私より先に見出してくれた同僚たち……彼らが常に私を導いてくれた。不可能なことはないという強い信念を私に植え付けてくれたのです。そして今の私は、立ち直る力や適応力、夢の力を体現していると言えるでしょう。
これまでに直面した女性特有の課題を教えてください。また、それらをどのように克服したのでしょう?
上級管理職に就くまでは、女性としての課題に気づくことはほとんどありませんでした。それが、管理職に着くと景色が一変し、冷徹な現実を突きつけられた。同僚や上司のほとんどが男性だったのです。
様々な体験をし、男性社員と肩を並べて活躍するには立ち直る力と発言力を身につけねばならないと痛感しました。役員室で存在感を発揮するには、鋼のような強さが必要です。私はよく強調するのですが、上級管理職は気弱な人には不向きです。
家族や親しい友人、同僚など自分を支えてくれるネットワークは、私のキャリアの中でかけがえのない財産。私が音を上げそうになったときにはいつも、彼らの励ましやサポートが元気づけてくれました。
女性のリーダーシップとインクルーシビティー(包摂性)に関して、日本は何を変える必要があると思いますか?
正直に言って、日本における女性のリーダーシップの欠如は否定できません。女性を交えず、男性幹部だけでDEIを議論している光景には驚かされます。
日本のような女性リーダーが少ない市場では、未来を築く若い女性人材を育成する草の根戦略が急務です。フレキシビリティー(柔軟性)を優先した、戦略的アプローチです。それによって女性は十分な情報に基づいた選択が可能になり、結婚や母親の務めなど様々なライフステージを経ながら、多様なキャリアを選べるようになるのです。
国際女性デーはなぜ必要なのでしょう?
国際女性デーは、我々が立ち止まって振り返り、これまでのプランや成果を見直す機会になります。世界では常にいろいろな出来事が起こり、我々の関心もすぐに他の差し迫った課題に向いてしまいがち。ですからこの日を契機に、世界の女性を称え、認め合い、力を与える必要があるのです。
DEIは企業の間で流行語になっていますが、必ずしも進展しているとは言えません。今年の国際女性デーのテーマ「Inspire Inclusion」を鑑みて、企業がDEIについて正しく理解していない面は何だと思いますか?
期待される成果が出せない取り組みに注力することは、逆効果になりかねません。目標に向かって、確実に変化をもたらす取り組みを優先することが大切です。
より多くの女性がガラスの天井を打ち破るために、業界の文化はどのように変わるべきでしょう?
日本には何世紀にもわたって続く文化的規範が存在し、進化するにはかなりの時間が必要でしょう。変革が必要なのは我々の業界の文化だけではありません。女性が男性と対等に競争できるよう、政策やインフラ面での政府のサポートも不可欠です。
これからキャリアをスタートさせる人々に、プロとしてどのようなアドバイスを送りますか?
自分の中核を成す価値観に、一切妥協しないことです。常に自分らしさを貫けば、自己の役割や会社に溶け込もうと葛藤する必要はありません。私たちは生活時間の多くを仕事に費やします。だからこそ穏やかな気持ちで仕事に向き合い、喜びを見出すことが不可欠です。
上級管理職の女性に対して周囲が抱く、最も大きな誤解は何ですか?
上級管理職の女性は独身か、配偶者が専業主夫(婦)という思い込みです。これは非常に根強いものがある。妻や母親としての役割を果たしながら、キャリアを両立させることは十分に可能なのです。このことを私は強く訴えたい。
確かにキャリアの様々な場面で、犠牲はつきものでしょう。いずれにせよ、どんな立場でも全てが順調に行くことはない。しかし家族のサポートは、仕事とプライベートの両面で非常に重要な役割を果たします。女性でも充実した私生活を送りながら、リーダーとして活躍できる −− そうした認識を持つため、我々は固定観念を捨てなければならないのです。