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経産省や東京都、電通への入札参加資格を停止
東京五輪2020大会をめぐる談合事件を受け、経済産業省と文部科学省は電通の入札参加資格を9カ月間停止した。東京都、愛知県、大阪府、2025年日本国際博覧会協会(大阪・関西万博)なども入札参加を認めていない。これまで同社の官公庁・団体向け事業は、ラグビーワールドカップ日本大会、G20大阪サミット、五輪の準備期間や大会期間に売上高を大きく伸ばしてきた。
電通グループが決算発表、日本市場での成長が鈍化
電通グループが先日発表した2022年12月期の連結決算によると、2022年度のオーガニック成長率は+4.1%(ロシア除外ベース)となった。2021年度に+13.1%と驚異的な成長を見せた同社だったが、2022年度のIPG、オムニコム、ピュブリシスグループなど大手の成長率が+7~10%程度だったことを考慮すると、ゆるやかな伸びといえるだろう。
特に成長率が低かった市場は、売上総利益の4割弱を占める日本で、+17.9%(2021年度)から+0.4%(2022年度)と大幅に鈍化した。米州(売上総利益の3割弱)は+6.1%、欧州・中東・アフリカ(同2割)で+9.7%、アジア太平洋(同1割)で+2.5%だった。
2022年度の売上総利益は、堅調に推移した海外メディア事業と、カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー(CT&T)領域の構造的な成長によるものだ。代表取締役社長CEOである五十嵐博氏は「2022年度を『事業変革と持続的成長』フェーズへと移行する転換期と位置づけ、既存事業の成長とともに、市場規模が急成長しているCT&T領域のビジネスやケイパビリティの拡大に焦点を当ててきました」とコメント。CT&T領域は17.5%成長し、売上総利益における構成比は32%を占める。
メディアインフレ率、APACでは比較的低い ECI調べ
2023年のメディア価格は世界的に上昇傾向と予測されるが、その上昇率が最も低いのはアジア太平洋地域(4.0%)であることが、ECIメディア・マネジメント社「メディア・インフレーション・レポートQ1 2023」で明らかになった。他地域の上昇率をみると、北米4.2%、欧州・中東・アフリカ4.9%、最も高い南米では8.4%だった。
他地域ではテレビが価格上昇に大きく寄与しているが、アジア太平洋地域では他媒体と大きな差はない。またデジタル動画(4.5%)がテレビ(4.3%)をわずかに上回り、デジタルディスプレイ(4.0%)、OOH(3.3%)、ラジオ(2.2%)、新聞(2.1%)、雑誌(-0.2%)と続く。
世界的には、依然としてテレビ(6.8%)が価格上昇の要因となるものの、スポーツや政治の大型イベントが減ることから上昇率は低くなる見込み(2022年は9.9%)。オンライン動画(5.1%)、OOH(3.8%)、ラジオ(3.2%)がこれに続く。
「脳震盪を甘く見ない」 注意喚起する女優の周辺では…?
米国の脳損傷協会とアボット社が、脳震盪の認知度向上キャンペーンを開始した。動画には豪州の女優レベル・ウィルソンが登場し、2017年に映画の撮影中に草の上で転倒した際の経験を語る。そして、激しいスポーツだけでなく日常生活の中でも脳震盪は起こり得ること、もし発生したら医師の診察を受けてほしいと強調する。だがカメラに向かって語りながらヌンチャクを振り回し、ナイフや熱い飲料を放り投げ、次々と騒乱を巻き起こしていく。制作はグレート・ガンズ(Great Guns)。
調査によると、米国では脳震盪の疑いがある人の5割以上が医療機関を受診していない。また米国疾病管理予防センター(CDC)によると、外傷性脳損傷関連で2020年に64,000人が亡くなっている。