昨年の夏に日本へ進出したスポーツコンテンツのストリーミングサービスDAZN(ダ・ゾーン)は、Jリーグのシーズン開幕に合わせたキャンペーンを実施した。
「FOR YOU ~J.LEAGUEを、共に高みへ。~」と銘打った作品には、オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンが携わっている。その中心的なコンテンツはファンが主役の60秒動画で、DAZNの原点は「ファンのために生まれた」サービスであるということを強く打ち出している。J1、J2、J3の全試合が視聴可能になるのは、今回が初めてのことだ。
動画には、浦和レッズ、FC東京、柏レイソル、横浜F・マリノス、大宮アルディージャの選手が出演している。
DAZNを提供するのは、英国のスポーツマーケティング大手「パフォーム・グループ」。日本をアジア進出の第一歩と定め、Jリーグの放映権を2017年より10年間、約2100億円で獲得している。
Campaignの視点:
プロサッカー競技に熱狂する雰囲気をうまく捉えた、完成度の高い動画だ。コンセプトは率直で、特段クリエイティブだとは言えないが、熱心なサッカーファンからにわかファンまで幅広く訴求するだろう。DAZNが単なるテレビ放送にとどまらないサービスであることを、なじみのない視聴者に明確にアピールするために、もっとモバイルデバイスでの視聴に力点を置いても良かったかもしれない。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:鎌田文子 編集:田崎亮子)