マッキャン・ワールドグループで5年間にわたりリーダーシップをとってきた片木康行氏が、3月末日に退任する。
片木氏は2011年より、マッキャン・ワールドグループ ホールディングス(港区)の代表取締役共同会長、ならびにマッキャンエリクソン(港区)の代表取締役社長兼CEOを務めた。ともに共同代表を務めてきた並木博氏は留任する。
同社の発表によると、後任の発表があるまでの間はアントニー・カンディ氏がビジネスを統括する。カンディ氏は昨年ワンダーマンから移ってきたチーフクライアントオフィサー。片木氏の退任の理由、ならびに退任後の予定については明らかにされていない。
マッキャンの日本でのマネジメントは、複雑な構造になっている。昨年2月、マッキャン・ワールドグループの代表取締役社長兼CEOに就いたのは、マッキャン・ワールドワードグループ・アジアパシフィック(シンガポール)のプレジデント、チャールズ・カデル氏だ。同氏は現職就任とともに拠点を東京へと移したが、アジア太平洋地域の統括も引き続き兼任している。マッキャンは日本法人のトップに、地域を統括するリーダーを配置してきた歴史がある。
片木氏は2011年に現職に就任する以前は、オグルヴィ・アンド・メイザーの取締役副社長を務めていた。プレスリリースの中でカデル氏は、片木氏のリーダーシップによって「クライアントに統合されたサービスを提供できるようになった」と謝意を表している。
(文:デイビッド・ブレッケン、田崎亮子)