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英、広告案件の表示をしないインフルエンサーに警告
ASA(英国広告基準局)が先日発表したレポートによると、インフルエンサーがタイアップ投稿をする際にはその旨を記載すべきというルールが、予想以上に遵守されていなかったという。
インスタグラムのストーリー投稿約2.4万件や、英国を拠点とするインフルエンサー122名を調べたところ、ストーリーズの4件に1件が広告案件だったが、広告であることを明確に記したものは、そのうちわずか35%。ハッシュタグが分かりにくい、複数の投稿や機能にまたがった投稿で広告表記が統一されていないといった傾向が明らかになった。
ASAのガイ・パーカー会長は「ポジティブなメッセージは広告費を得て投稿したものであると、明示しないことへの言い訳は通用しない」とコメント。同局ではインフルエンサーとブランドの双方に警告を出したという。
ツイッターに宛てた、児童ポルノ被害者のメッセージ
創業15周年を迎えたツイッター社に宛てて、米国の団体「Mischief @ No Fixed Address」とその姉妹団体が、児童ポルノの被害者たちの証言を動画にした。「15歳といえば、とても楽しい年齢」であるが、彼らは「父親に動画を撮影された」「ネットで知り合った男性に、カメラの前で裸になるよう言われた」「性的人身売買で、知らない人に500ドルで売られた」などといった証言が続く。
さらに、動画や写真をネットに掲載されたことで生じる「逃げようにも、自分の動画が表示され続ける」「新しく人と出会ったときも、もしかしたら自分のことは知られているのではないかと心配になる」といった辛さを吐露。それでもツイッター社に「規約に違反していないからと取り合ってもらえなかった」という。動画の最後にはツイッター社に「そろそろ成長して、犠牲者を守ろう」と呼びかける。(なお、実際の被害者たちがさらなる危険にさらされぬよう、動画に登場するのは俳優であることも併せて記されている)
分身ロボットカフェ、文化庁メディア芸術祭で受賞
ADKクリエイティブ・ワンとADKマーケティング・ソリューションズが手掛けたオリィ研究所「分身ロボットカフェ DAWN」が、第24回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門ソーシャル・インパクト賞を受賞した。このプロジェクトは、障害者や外出困難者が分身ロボットを使ってカフェで接客するもので、障害者雇用の解決策を提示した。
同プロジェクトの受賞理由について、審査委員の長谷川愛氏(アーティスト)は「『いつか自分も動けなくなるかもしれない、怖い』。このプロジェクトはそんな恐怖にひとつの光明を射したといえる」と述べる。「自分が社会的弱者になることを微塵も考えたことのない人も含めたさらに多くの人々にとっても、例えば将来、一層ひどいパンデミックなどが起きたときも、必要な技術になりうるだろう」
パンデミックでエシカル消費への関心高まる
エシカル消費に対する認知度や共感度、意識傾向などを電通が調査したところ、COVID-19対策の自粛期間にエシカル消費への意識が高まった人は、回答者の約3割であった。一方、実際に行動に移している人は6.5%にとどまる。
エシカルな取り組みをしている印象が強い業界は、食品(38.1%)、自動車(23.4%)、日用品(21.3%)が上位。エシカル消費の購入経験と購入意向については、どちらも1位が食品(経験あり:37.2%、意向あり:47.8%)、2位が日用品(同27.4%、42.8%)。エシカルな商品やサービスを提供することが企業イメージの向上につながると、5割以上が回答した。
眠れない理由を子守歌に
童謡をモチーフにしたCMを先週も取り上げたが、今週ご紹介するのは、睡眠をサポートする飲料「ノー・アグリー(No Ugly)」オリジナルの子守歌。眠りを誘うような歌声だが、歌詞にあるのは「隣のバックパッカーが午前3時に騒いでいる」「プレゼン資料のフォントが間違ったまま」「体の相性は最悪だがセクシーでお金持ちな彼氏と、一生一緒に過ごせるだろうか」と、イライラや不安で眠れなくなりそうなストーリーばかり。
制作は、イノセアン・オーストラリア。キャンペーンの一環としてインスタグラム上では、消費者からの「眠れなくなるようなストーリー」を募集中だ。
(文:田崎亮子)