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ツイッター、突然の閲覧制限に戸惑い
ツイッターが先日、1日に閲覧できるツイート数を一時的に制限した。理由は「極端なレベルのスクレイピング(情報の収集と加工)やシステム操作に対処するため」とされ、当初は認証済みの有料会員は1日6,000件、未認証の無料会員は600件、未認証の新規アカウントは300件までしか閲覧できないと発表。その数時間後に、閲覧数の上限を2度にわたって緩和している。
この制限が予告なしで突然行われたことから、ユーザーの間では混乱が生じた。ツイッター社は、悪質な行為を行うアカウントに対策されないために、あえて抜き打ちで実施したと説明するが、「#RIPTwitter」「#ツイッター改悪」といったハッシュタグがトレンド入りすることとなった。
またツイッターに対抗するように、フェイスブックやインスタグラムを運営するメタ社が、新しいアプリ「スレッズ(Threads)」を公開し、1日経たずに登録者は3,000万人を超えた。短い文章や写真、動画の投稿、いいねや再投稿といった機能など、ツイッターに似た使い勝手になっている。ツイッター社は知的財産権を侵害していると主張し、法的措置の可能性も示唆している。
歴史あるアドテク企業、米連邦破産法の手続きを開始
アドテク企業のメディアマス(MediaMath)が米連邦破産法第11条の手続きを開始した。ヴィアント(Viant)やヴァーヴ・グループ(Verve Group)など売却先候補と交渉に失敗したことによるもの。プログラマティック広告のプラットフォームを提供する同社は、2007年に6億米ドルを調達して設立し、2018年には評価額が10億米ドルを超えた。だが近年は財政面で問題を抱え、売却先を探していた。
約300名の社員には6月30日にメールで、今後数カ月以内に事業を廃止していくことが伝えられた。今後の手続きに必要な人員を残し、ほとんどのスタッフは解雇される見込み。また同日をもって、同社のプラットフォームへのアクセスができなくなっている。
シーインの工場見学、投稿したインフルエンサーに批判
中国のファストファッションブランド「シーイン(Shein)」が劣悪な労働環境のイメージを払拭すべく、米国のインフルエンサー6名を工場に招いたが、これが裏目に出てしまった。
彼らが招かれたのは、ハイテク設備の整った明るい工場で、労働時間や通勤時間に関する質問にも笑顔で対応した。「奴隷のように働く労働者でいっぱいの施設を想像していましたが、ほとんどが機械化されていたのは嬉しい驚きでした」と、参加したインフルエンサーは動画内で語る。「みんな座ってくつろぎながら普通に働いていて、汗すらかいていませんでした」。
だが、訪れた工場は数千におよぶ生産拠点の実態を反映していない、そもそも報酬を支払われるインフルエンサーでなくジャーナリストを招くべきといった批判が相次いだ。
@itsdestene_ Replying to @Melanin Codi im thoroughly enjoying this experience and seeing things with my own eyes @SHEINUS #SHEIN101 #SHEINOnTheRoad #desteneandbrandon ♬ original sound - Destene and Brandon
オフィスでの気まずい会話、DEIの視点で考える
リンクトイン(LinkedIn)は職場でDEIの議論を促すため、3本の動画をソーシャルメディア上で公開した。オフィスの休憩スペースでの雑談では、DEI(多様性、公平性、包摂性)にまつわる気まずい状況に陥るケースが少なくない。トゥレット症候群のチックや脱毛症への反応、あるいは髪型を称賛するあまりパーソナルスペースに侵入してしまうといった場面を描いている。どれも登場人物が実際に体験にしたものだ。企画・制作はVCCPロンドン。
リンクトインの英国担当ブランドマーケティング責任者、ザラ・イーストン氏は「Z世代のプロフェッショナル達は、職場におけるDEIの課題について率直に議論し、対処したいと考えています。そしてリンクトインに登録する専門家たちは、これらを日々の中で実践できるよう、ヒントや経験をシェアしてくれています」。
同社が2022年10~11月に人材採用担当を対象に実施した調査によると、Z世代は職場でのDEIを重んじており、多様な背景を持つ人材で構成された包摂的な職場を優先する傾向がX世代よりも17ポイント高かった。
LinkedIn: Laura Mathias from VCCP on Vimeo.
(文:田崎亮子)