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BCWとヒル アンド ノウルトンが統合
WPP傘下のBCWとヒル アンド ノウルトン(Hill & Knowlton)が統合し、バーソン(Burson)になる。CEOにはコリー・デュブロワ氏(BCWのグローバルCEO)、グローバルチェアマンにはアンナマリア・デサルヴァ(ヒル アンド ノウルトンのグローバルチェアマン兼CEO)が就任する。統合により、バーソンは43市場で6,000人以上の社員を擁する世界最大のPRエージェンシーとなる。
BCW傘下のアクシコム(AxiCom)、キュレーション(Curation)、ダイレクト・インパクト(Direct Impact)、GCIヘルス(GCI Health)、グッドフューズ(Goodfuse)、HZ、プライムポリシー・グループ(Prime Policy Group)、アンキャップド(Uncapped)、ならびにヒル アンド ノウルトン傘下の3K、ブラン&オータス(Blanc & Otus)、デューイ・スクウェア・グループ(Dewey Square Group)、アイディアル(Ideal)、ジェフリー・グループ(JeffreyGroup)は、バーソンのもとでブランドを維持する。
WPP、ネットワーク再編で大幅なコスト削減を目指す
WPPがキャピタルマーケットデーに先立ち、業績を発表した。2023年の売上高は前年同期比0.9%増となる見込みで、2024年は0~1%増との予測だ。ネットワークの再編によって2025年までに1.58億米ドルのコスト削減を目指し、その半分を今年実現していく。また、テクノロジーやAIに年間3.16億米ドルを投資する。
また広告、マーケティング、PRのエージェンシーを、全体の売上高の9割を占める6ネットワーク(AKQA、オグルヴィ、VML、ホガース、グループM、バーソン)に統合していくことも、併せて発表された。
業績好調のピュブリシス、AIに巨額の投資
ピュブリシス(Publicis)も2月上旬の決算報告に先立ち、業績や戦略を発表した。2023年のオーガニック成長率は市場予測を上回る6.3%増で、売上高の3割を占めるメディア事業が2桁成長、同じく3割を占めるデータ&テクノロジー事業も堅調に推移した。
同グループが特に力を入れているのがAIで、コアAI(CoreAI)と呼ばれるプラットフォームを立ち上げ、3年間で3億ユーロ、そのうち1億ユーロを今年中に投資する予定だ。コアAIによって、23億件の消費者プロファイルや、数兆件におよぶコンテンツ等のデータポイントなど、ピュブリシスが所有する全データを統合することとなる。
グーグル、AIが人員削減の原因でないと説明
グーグル(Google)の親会社であるアルファベット(Alphabet)が、第4四半期の業績を発表した。広告事業の売上高が655億米ドル(前年同期比11%増)、そのうち検索広告事業が480億米ドル(同13%増)、ユーチューブ広告事業が92億米ドル(同16%増)。通期の売上高は3,078億米ドル(前年比9%増)、利益は739億米ドル(同23%増)だった。
同社は1月中旬に広告営業部門の再編を計画していると報じられたが、この件について最高ビジネス責任者のフィリップ・シンドラー氏は、中小規模の広告主企業を担当するグローバル・カスタマー・ソリューション・チームにリソースを集中させる「ポートフォリオの調整」だと説明。AIに重点を置いたことが人員削減につながったとする見方を否定した。
フライシュマン・ヒラードの日本のグループプレジデントに、4月1日付で金山亮氏が就任する。日本法人を立ち上げ、プレジデントを務めた田中慎一氏は相談役に就任し、引き続きクライアントに対して戦略コミュニケーションに関するコンサルティングを提供していく。
金山氏は1999年、設立から間もない同社に参画し、戦略コミュニケーションに関わる各種サービスの開発や、クライアントへのコミュニケーション戦略の企画・実行をリード。その後は西友/ウォルマート・ジャパン・ホールディングスの執行役員シニアバイスプレジデントを経て、現在はデロイト トーマツ グループの執行役員を務める。
金山氏は「日本は世界の各分野で引き続き重要な役割を期待される一方で、激しい経済環境の変化への対応が求められています。こうした中でビジネスの持続的な成長を実現するには、各国・地域固有の事情へのきめ細かい配慮とグローバル視点からの大胆な打ち手の両方を兼ね備えることが不可欠です」とコメント。世界的なネットワークと総合力を生かすことで、グローバル展開を進める日本企業や、日本市場での事業拡大を図るグローバル企業を力強く支援していくことができると語った。
アジア太平洋地域を統括するジョアン・ウォン氏は「企業経営とコンサルティングの双方で豊富な経験を有し、戦略コミュニケーションを通じてさまざまな変革をリードしてきた実績を持つ金山氏がフライシュマン・ヒラードに復帰し、新たな成長をリードしてくれることを心から嬉しく思います」と述べた。
世界の有力企業500社が、障害者のインクルージョンで団結
障害者のインクルージョン推進に取り組む「バリュアブル500(Valuable 500、以下「V500」)」が、キャンペーン動画を公開した。V500は2019年1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で発足した組織で、世界の有力企業500社の経営者が参加する。
V500は2025年12月に、都内でサミット「SYNC25」 の開催を予定している。500社のアクションを、同時期に同じ方向性でシンクロさせることで、真の変革を起こすことを目指すもので、サミットでは失敗や成功から学び、取り組みの基盤を作っていく。
同団体のソーシャルチャネルで展開される90秒動画の、企画・制作はアダム&イブ/DDB。泳者たちが、障害の有無にかかわらず調和した動きで泳ぐ様子を撮影した。他にも、イェール大学ならびに調査会社「オープン・インクルージョン(Open Inclusion)」と共に、マーケティングやメディア、プロダクトデザインでの障害者の描写についてまとめたホワイトペーパーを作成し、ウェブサイトで公開している。
【お知らせ】
今年で23回目を迎えるCampaign Asia-Pacific主催「PRアワード・アジア 2024」のエントリー受付が始まりました。早期エントリーは3月1日、通常エントリーは3月27日まで。最終結果は6月12日に発表します。詳しくはこちら(英語)をご覧ください。
(文:田崎亮子)