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日本法人トップに長﨑忠雄氏 日本語に特化したモデルも公開
生成AI事業を手掛けるオープンAI(OpenAI)が、日本法人を立ち上げた。同社にとって米国本社、英国、アイルランドに続く、アジア初の拠点となる。社長には、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの代表執行役員社長だった長﨑忠雄氏が就任した。日本ではすでにトヨタやダイキンなどが導入している。
また、日本語に特化したGPT-4のカスタムモデルも発表。日本語のテキストの翻訳や要約の精度、コスト効率を高めたもので、全モデルと比較して最大3倍の速さで動作する。また、この技術を用いた英語学習アプリ「Speak」は、ユーザーが間違えた際の説明が2.8倍速くなったという。カスタムモデルは今後数カ月以内にAPIを広く提供する予定だ。
オープンAIのサム・アルトマンCEOは会見の場に動画で参加し、「日本にオフィスを開設できたことを嬉しく思います。日本は長い歴史を通じ、人々と技術が協力し、大変多くのことを成し遂げています。AIが、人々をより創造的で生産的になるのを助け、まだ想像されていない新しい産業にも広範囲に価値を提供することを加速できると信じています」と語った。同氏は昨年4月に来日して岸田文雄首相と面会し、東京に拠点を設立する考えを伝えていた。
カンヌライオンズに多様な人材を 2年目を迎えた#CannesForAll
ブリクストン・フィニッシング・スクール(BFS)、デジラーニング(DigiLearning Foundation)、ロリポップ・メンタリング(Lollipop Mentoring)が昨年立ち上げた「#CannesForAll」が、今年で2年目を迎える。広告界の多様性を実現するためカンヌライオンズに人材を送り込む取り組みで、昨年は74,600米ドルを集め、14名の女性がカンヌライオンズを訪れた。今年も、才能ある人々を現地に連れて行くための資金提供を呼び掛けている。
#CannesForAllによると、英国では広告やメディアで働く労働者階級や少数民族の賃金は、中流階級と大きな差が生じており、「ソーシャル・モビリティー(社会階層間の移動)は過去50年で最悪の状態にある」という。
BFS設立者のアリー・オーウェン氏は「カンヌライオンズは、将来の業界を牽引するリーダーにとって通過点。あらゆるタイプの才能ある人々が参加でき、ネットワークングや学習、創造的なインスピレーションといった恩恵を受けるチャンスが得られることがきわめて重要です」と語る。
デジラーニング設立者のリサ・グッドチャイルド氏も「管理職に占める労働者階級や少数民族の女性の割合はわずか1%に過ぎません。この驚くべき多様性の欠如は、クリエイティブ業界にとって大きな損失を意味します」とコメントしている。
レディー・ガガ、片頭痛薬のCMに登場
レディー・ガガが、ファイザー(Pfizer)の片頭痛治療薬のキャンペーン動画に登場した。これまで片頭痛に悩まされてきた同氏が、治療薬によって救われたと語り、患者たちに励ましのメッセージを送るという内容だ。
両者は昨年からパートナーシップを結んでいる。米国では6月が片頭痛と頭痛の啓発月間で、この期間に合わせてレディー・ガガがインスタグラムに投稿した。すると同じく片頭痛に悩む人々が共感を寄せた一方で、「製薬会社への身売り」と批判的なコメントも。今回公開された第2弾についても、大手製薬会社との提携を批判するコメントが一部みられた。
家庭からの廃棄食品の削減を、巨大怪獣が啓発 味の素
味の素が、家庭から廃棄される食材の削減を訴求するキャンペーンを公開した。「フードロスラ」と名付けられた怪獣が都内に出現し、廃棄食品をまき散らす。年間244万トンもの家庭からの廃棄食品の“悲しみ”が生み出したというこの怪獣に、武器での攻撃はまったく効かない。そこに、調味料を手にした隊員たちが登場して立ち向かう。監督を務めたのは、『ゴジラ-0.1』が国内外で高い評価を得た山崎貴監督。
特設サイトには、フードロス問題への理解を深められるコンテンツや、余っている食材名を入力するとレシピを提案してくれるコーナーなどが用意されている。
(文:田崎亮子)