Michelle Castillo
2024年11月06日

「成長」を担うCMO : マッキンゼー調査

社内での役割が増す昨今のCMO。成長戦略でも重要な鍵を握るが、社内で十分なサポートが得られていないのが現状のようだ。

写真:ニタット・ターミー / Getty Images
写真:ニタット・ターミー / Getty Images

* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。

今年1月、ゼロックスのディーナ・ラマルク・ピキオンCMO(チーフマーケティングオフィサー)がチーフ・グロース・アンド・ディスラプション・オフィサーという新たな役職に就いた。これまでのマーケティング業務に加え、全てのコミュニケーション業務を統括、加えて営業やクライアントエクスペリエンス、価格設定といったレベニューオペレーション(RevOps)も担当する。

「この再編で弊社のマーケティングはより機能する。事業や市場開拓、業績向上、課題解決のための戦略と密に連携し、足並みを揃えることができます」と同氏。

マッキンゼーが100人のマーケティングエグゼクティブを対象に行った最新調査で、マーケティング以外の責任を担うCMOが増えていることがわかった。10人中8人までが、成長機会発掘を主導するよう求められているという。

「今日のCMOに求められるのは、デジタル変革の主導やブランドロイヤリティーの促進だけではない。企業文化のサポートや、企業の価値観と合致したマーケティング戦略を立てることが欠かせません」。こう話すのは、ローコード開発プラットフォームOutSystemsのクリスティン・ナーンバーガーCMO。「そのためにはクリエイティブなビジョンとデータ分析能力が求められる。CMOは非常に戦略的、かつ多面的な役割を担っています」

今やCMOは、プロダクトイノベーションから価格設定、プロモーション、リサーチ、研究開発、さらにはAIの管理までを担う。しかしマッキンゼーの調査では、こうした広範な役割に対応できる体制が社内で整っていると答えたCMOは、4人に1人だった。

調査を主導したマッキンゼーのパートナー、ビリアナ・チェタノフスキー氏は、「CMOの役割は大幅に拡大している。しかし成長戦略の推進を担う上で、大きな課題に直面しています」と話す。

CMOの成功に向けて

CMOが直面する課題の1つとしてマッキンゼーが挙げるのは、企業の優先事項と目標達成能力とのギャップだ。

CMOの87%は「ブランド構築は戦略上重要」と考えているが、この点において「自社は長けている」」あるいは「非常に長けている」と答えた人は半数強にとどまる。また「パフォーマンスマーケティングの測定が重要」と答えた人は8割に及んだが、「自社はその測定に長けている」と答えた人は半分の4割。

AIのような新しいテクノロジーの登場により、成長実現はさらに困難になった。CMOの74%は生成AIを「リスクよりもチャンス」と捉えるが、そのチャンスを「生かせる」と答えた人は9%で、「活用する能力を備えつつある」と答えた人は5%だった。

「AIはパワフルなツールです。煩雑な作業の処理やデータ分析、顧客一人ひとりとのインタラクションなどに活用できるし、活用すべき。ただし、慎重な運用が求められます」と話すのは、鶏卵会社「ピート&ジェリーズ」のフィリス・ロスチャイルドCMO。「テクノロジーの活用が目的化してはいけない。新しいプラットフォームやツールの導入で、カスタマージャーニーやマーケティング目標を把握するためのデータ戦略を実現させねばなりません」

ゼロックスはAIを翻訳に活用してきた。さらにファーストパーティデータへの理解を深めるため、AI搭載のカスタマーデータプラットフォームも利用する。AIに期待されるのは、パーソナライズされた最適な顧客向けコンテンツの制作だ。

「生成AIをマーケティングにどう活用するか、多くの企業はまだ模索段階。AIの有効活用には、特定の顧客データに基づいたカスタマイズが必要です。トレーニングやメンテナンスなど、そのために多くの人材と予算を使わねばなりませんから」とピキオン氏。

AI活用で大きな成功を収めている企業には、「全社的なサポート体制がある」とチェタノフスキー氏。「こうした企業はAI活用の範例を示しています」

「これら企業は戦略と業績が明らかにリンクしている。明確な予算を設定し、サイロ化に陥らず、社内横断的なコラボレーションを促進する環境が整っているのです」

提供:
Campaign US

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