電通が新会社「電通メディアランウェイ」を都内に設立した。「より専門性の高い統合ソリューション」に対する需要に応えていく。
代表取締役CEOには弦本克彦氏、代表取締役社長COOには河勝重之氏が就任。35名のスタッフから成る予定で、営業開始は7月1日から。電通本社スポークスパーソンによれば、「電通からの出向社員と外部から採用する才能豊かな人材」で構成されるという。
また、「さまざまなクライアントを想定し、電通の強みであるメディア領域のソリューションやバイイングを最大化させていく」とも。電通の主たる機能がメディアバイイングであることは周知の事実だが、新会社は「デジタルテクノロジーや消費者行動モデルにより注力したメディアソリューションを提供していきます」。
だが、メディアランウェイの新サービスが電通の既存のそれとどう差別化できるのか、より具体的な説明はなかった。代わりに、「グローバル企業やデジタル企業、データ主導の企業などさまざまなクライアントを担当していく」とコメント。
では、メディアランウェイの名は何を示唆するのか。「クライアントと密なコラボレーションを実現し、双方が『滑走路(ランウェイ)』から羽ばたいていく」ことを隠喩するという。
電通は2016年、独立会社である「電通デジタル」を立ち上げた。初代CEOの大山俊哉氏は当時のインタビューで、「電通の競争力を維持するために独立会社の設立が必要だった」と語っている。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:水野龍哉)