電通は2015年3月から2017年3月にかけての社員の残業代、総額24億円を支払う。
同社広報の河南(かんなん)周作氏はCampaignに対し、「社員が会社内で『自己研鑽(けんさん)』に費やした時間は、残業代を支払う」と語った。
「政府当局のガイダンスに基づき、業務に関連するアイデアを練るための自習やその他の行為を弊社は残業と認め、支払うことに決定致しました」
電通は過重労働を蔓延させたことで労働基準法違反に問われ、10月に有罪判決が出ていた。裁判では罰金50万円(4500米ドル)が言い渡され、多くのメディアがその「軽さ」を批判した。
電通や他の日本の広告代理店は、労働環境の向上を目指し、改革の途上にある。電通は日本広告業協会(JAAA)の一員で、同協会は他の3つの業界団体と協働し、広告界における働き方改革のガイドライン作成に務めている。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳・編集:水野龍哉)