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コロナ禍によるロックダウンや行動制限で、日本でも他国同様、eコマース市場の売上高が着実に増加した(2020年の成長率は10%)。当初、この成長は消費者の「必要性」が要因と見られていたが、ある調査によれば55%の消費者は「コロナ後も便利なオンラインショッピングを続ける」と回答。これは、品質や価格をオンライン上で比較・吟味した上で消費者が購買行動を続けることを示唆する。
コロナ禍は様々なデジタル化の加速を促した。日本ではすでにeコマースが消費者の間で浸透しており、その規模は世界第3位を誇る。オンラインショッピングは消費者にとって身近で便利な購買行動なのだ。2021年1月には国内の購買者の81%がオンラインで商品やサービスの検索を行い、73%がオンラインで商品を購入している。
マーケターにとっての意味
マーケターも消費者にリーチする最善のチャネルがデジタルであることを学び、デジタルへの支出を増やした。デジタル広告費は2019年に初めてテレビ広告費を超え、2020年には150億ドル(約1兆6500億円)超となった。
だが、大きな懸念もある。デジタルチャネル間の競争が激化し、広告出稿費や顧客獲得のためのコストが高騰。主要マーケターにとって、どのチャネルが最も高いROI(投資利益率)を生み出すかということが課題となっている。
その答えは、成果報酬型でスケーラビリティの高いアフィリエイト/ パートナーシップチャネルだろう。実際、このチャネルを活用する日本のデジタルマーケターは増加傾向にある。
このチャネルを使えば、ブランドマーケターはパートナーの多様なエコシステム −− クーポンやキャッシュバックからコンテンツパブリッシャーに至るまで −− を活用でき、オンライン収入の増加と新規顧客の獲得が可能となるのだ。
6つのパートナーシップ戦略
あなたが日本で活動するマーケターで、アフィリエイト / パートナーシップチャネルへの支出を増やし、強化したいと考えているのなら、成果を上げるカギは以下に挙げる6つの戦略だ。これらはすべて、アフィリエイトチャネルで成長実現を目指す世界の主要ブランドが採用する戦略・手法にほかならない。
1.目標と方針の確立
おそらくこれは最も重要なポイントの1つであり、出発点でもあろう。目標が収益向上や収益性改善、または新規顧客獲得のいずれであっても、パートナーシップチャネルで何を達成したいか明確に定義することが肝要。KPI(重要業績評価指標)を具体的に設定することで、担当チームに注力でき、その活力を生み出し、またステークホルダー(利害関係者)からは信頼を獲得することができる。ひいては、より良いパートナーシップの構築にもつながるのだ。
2.協働するパートナーの多様化
アフィリエイトは我々が現在呼ぶところの、「パートナーシップマーケティング」へと進化を遂げた。それによって、インフルエンサーやコンテンツパブリッシャー、BtoBのコラボレーションなど、多様なパートナーシップの利益ある成長を可能にした。
2022年の実績を伸ばすにはこの点を考慮し、新たなパートナーシップの形態や既存のパートナーシップの収益改善策を図るべきだ。
3.オフラインからオンラインへ
オムニチャネルを導入するリテーラーで、オンラインショッピング戦略の強化を狙うのであれば、オフライントラフィックをオンラインへと変換する必要がある。これは世界の主要ブランドが実践するイノベーティブな手法だ。正しいトラフィックテクノロジーを活用すれば、オフラインやインストアのトラフィックをオンラインへと切り替える機会は数多く存在する。
クレジットカードにリンクし、ジオターゲティング機能のあるアクティベーション / アプリパートナーと連動できるQRコードの活用、あるいはインストアにおける顧客の支出データ分析を可能にするプラットフォームとの協働などは、すべて効果的な手段だ。
4.インフルエンサーの活用
日本の消費者はブランドエンゲージメントが高く、多くがソーシャルメディアを通じて購入する商品を見つけ出す。総人口の74%はソーシャルメディアのアクティブユーザーであり、その75%はソーシャルネットワーキングアプリを利用するため、毎月かなりの時間をモバイルデバイスに費やす。ブランドはこの点に着目、インスタグラムやツイッター、フェイスブックといった人気アプリの膨大なアクティブユーザーを収益化するため、人気インフルエンサーとの提携を図っている。日本のマーケターは、2025年までにインフルエンサーマーケティングに720億円を支出するとの予測もある。これだけ多額の資金が投じられるとあれば、インフルエンサーマーケティングにおけるROIの向上はマーケターにとってますます重要な要素となる。リンクのトラッキングやバウチャーコード、ハイブリッドの補償型モデルなどを活用し、提携するインフルエンサーの収益力向上を図るだけではなく、ブランド認知度のさらに上を行くコンセプトが必要となろう。
5.正確なデータの活用
より良いパートナーシップ構築のカギは、より正確なデータやインサイトだ。パートナーシップテクノロジーを活用すれば、パフォーマンスの正確な把握やチャネルの最適化に資するデータ及びインサイトが獲得でき、ブランドはプログラムをより効果的に運営できる。最適化の好例が、パートナライズ社のコミッションマネージメントツールだ。これはあらゆるデータにおけるパラメータのトラッキングを可能にし、ブランドはパブリッシャーのインセンティブを高めることができる。
例えばリテーラーは、パブリッシャーが新たな顧客を獲得したり、既存の顧客により商品を購買させたりすることで、より高い手数料率を提供できる。また旅行会社も、より利益の上がるビジネスクラスやエコノミークラスの販売で同様のサービスが提要できるのだ。
6.独自のセール日を
大きな売上げを生み出すのに、なにも新年のセールまで待つことはない −− これは多くのブランドが理解していることだ。今ではブランド独自のセール日を設けることが主流になりつつある。その好例がアマゾンの「プライムデー」であり、アリババが毎年11月11日に催す「独身の日」のイベントだ。これは売上げが低い月の収益を高めるのに効果的な手法だろう。あなたのパートナーはセール日やサービスのプロモーションに大きな役割を果たしてくれるはずだ。
([email protected])までご連絡いただくか、弊社のウェブサイトをご覧ください。
(文:伊藤久美子 翻訳・編集:水野龍哉)
伊藤久美子氏は、パートナライズ社のクライアントオペレーションディレクターを務める。