新型コロナウイルスの感染拡大で経営が悪化するDANが、経費削減策を実施した。
給与削減や社員の自宅待機などがその一環で、360i、カラ(Carat)、アイプロスペクト(iProspect)といった傘下の広告エージェンシーも含まれる。
電通グループのスポークスパーソンは声明の中で、「新型コロナウイルスの感染拡大とともに、我々は社員の健康、クライアントとの関係強化、そして地域経済・社会のサポートを最優先してきた」と述べる。
「新型コロナによる経営への影響を鑑み、ビジネスの継続性を維持し、世界の全社員の暮しを守るため、全社的経費削減策を実施する」
「社員こそ我々の最も偉大な力。コロナ危機後は社員とクライアントのために健全で持続可能なビジネスを推進していけるよう、今行えることを全て行う」
大手広告代理店グループが一様に経費削減を模索するなか、DANはひと足早く具体策に着手したかたちだ。先週、インターパブリックグループ(IPG)のマイケル・ロスCEOは、「我がグループのエージェンシートップは、数日中に対策を実施するよう指示を受けている」とのメッセージを社員に送った。
(文:オリバー・マカティア 翻訳・編集:水野龍哉)