谷津かおり
BBDO、ヘッドオブプランニング
日本
2016年にヘッドオブプランニングとしてBBDOジャパンに入社して以来、谷津氏はクライアントのブランド及びコミュニケーション戦略を牽引する。
6年間の在籍中、既存クライアントとの関係性を強化しただけでなく、新たなグローバルブランドの獲得にも貢献。
BBDOジャパンは対前年比115%以上の増収を達成したが、谷津氏の果たした役割は大きい。まず、「BBDOWORKS」という同社グローバルツールを日本に導入。それを有効活用することで、戦略的プランニングのスキルと質を押し上げ、同社の評価を高めた。
また消費者の価値観調査を頻繁に実施し、消費者インサイトのアップデートと科学的分析に注力。社独自の最新情報を活用することで、BBDOは既存のクライアントを含めた様々な企業の間でブランドコミュニケーションの第一人者としての地歩を築いた。新事業のピッチでは戦略性が重要な要素となるが、こうした成果はピッチでの高い勝率(86%)につながっている。
さらにリーダーとして、谷津氏は従業員のモチベーションを高める取り組みにも熱心だ。ヘッドオブプランニングの役割に加え、今年はダイバーシティ&インクルージョンオフィサーにも就任。女性従業員のメンター、そしてリモートワークで孤立しがちな従業員同士の連帯を強化する役割が期待される。同氏が目標とするのはジェンダー平等にとどまらず、多様な年齢、国籍、そしてワークスタイルの人々が仕事にやり甲斐を見出せる職場だ。
加えて、マーケターのキャリアをサポートする一般社団法人マーケターキャリア協会のメンターとしての肩書きも。プロのマーケターを対象としたマーケティング講座(早稲田大学との協働)のアドバイザーや、マーケター志望の学生たちと企業の採用担当者をつなぐ活動のサポートなどを務める。
プランニングディレクターとして歩んできたこの10余年、谷津氏は国内外の様々なブランドの戦略を担った。その代表例がウォルマート・ジャパン初となるプライベートブランドの立ち上げ。コンセプト・戦略作りにも携わったこのキャンペーンは、日本で最も権威の高い賞の1つ、グッドデザイン賞を獲得している。
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(文:Campaign Asia-Pacific編集部 翻訳・編集:水野龍哉)