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電通グループ、上場以来初の営業赤字
電通グループが発表した2020年度連結業績予想によると、2019年1~12月期の営業損益が33億円の赤字、連結最終損益が808億円の赤字になる見通しだという。国内事業は「大型イベントを着実に収益へと結びつけ高い成長を実現」したものの、アジア太平洋地域(特に中国と豪州)での業績不振が影響した。営業赤字は、2001年に上場して以来、初めてのこと。
ユニリーバ、子ども向けの広告を中止
ユニリーバは、12歳以下の子どもを対象とした食品広告を実施しないことを発表した。子どもの肥満への対策として、「視聴者の25%以上が12歳以下であるメディアでは、マーケティングコミュニケーションを行わない」「12歳以下に訴求するキャラクターを使用しない」「子ども向けのアイスクリームは糖質12グラム以下、110カロリー以下」など、15点におよぶ方針をまとめた。年内の実施に向け、社内のマーケターや取引のあるエージェンシーにトレーニングを行っていく。
楽天の広告をワンストップで提供
楽天は12日、米カリフォルニア州サンマテオに「Rakuten Advertising」を立ち上げた。楽天は巨大なECサイト「楽天一番」の他、Viber(通話・メッセージアプリ)やテレビなど幅広く事業を展開している。データやメディアを統合し、活用することで「広告主と広告会社はオーディエンス、メディア、コンテンツネットワーク、消費者インサイトの豊かなコンビネーションに、一カ所でアクセスすることができる」と、Rakuten Advertisingのニック・スタモスCEOはコメントしている。
ウォッカブランドがファッションイベント、テーマは持続可能性
2月17日から開催されるロンドン・ファッションウィークで、アブソルート(ペルノ・リカール社のウォッカブランド)が持続可能性をテーマにしたファッションイベントを開催する予定だ。ランウェイには、イベント期間中のパーティーで発生した廃棄物を再利用する。ゲストはこのランウェイを、サステナブルな衣服を着用して歩くこともできるという。
同ブランドは昨年10月より販売している数量限定品は、割れたガラスの破片をつなぎ合わせたようなデザインのボトルに入っており、再生ガラスが41%使われている。特設サイトには、捨ててしまいがちな食材(絞った後のレモンや使用済みのティーバッグ、ピクルスの漬け汁など)を利用したカクテルも紹介されている。
インハウスエージェンシーが急増、だが課題も
インハウスエージェンシー・フォーラム(IHAF)の調査によると、回答の360社のうち72%(2019年)がインハウスエージェンシーを有しており、前年から12.5%増加した。このうち28%は、過去5年以内に設けられた。
だが、さまざまな課題も調査で明らかになった。例えばインハウスエージェンシーは、プロジェクト遂行においては自立的に進めることができるが、マーケティングコミュニケーションやクリエイティブの戦略については自立性が無い組織が大多数だという。また、インハウス組織の78%が明確なミッションや目標を持っているものの、マーケターの42%はそれをよく把握していない。インハウス組織のリーダーとして、社外のエージェンシーから移ってくる人材が約半数だが、リーダーシップやコーチングのトレーニングを受けることができるのは3分の2以下だ。
(文:田崎亮子)