* 自動翻訳した記事に、編集を加えています。
IOCは様々な競技の五輪予選が始まる1年半前から、マーケティングに関する準備を進めてきた。
「パリ大会に出場する選手だけでなく、次の大会に向けて歩む選手についても我々は伝える義務があります」。このように語るのはIOCでデジタルエンゲージメント及びマーケティングディレクターを務める、レアンドロ・ラローサ氏。曰く、「予選に出場した18万人のアスリートのうち、本大会に出られるのは1万500人なので」。
IOCはパリ大会に先立ち、独自のブランドキャンペーンを発表した。その1つが1分30秒の動画(下)。「オリンピック精神」で結ばれた、大会に出場する様々なアスリートや競技に焦点を当てる。
6月、IOCはWHO(世界保健機関)と提携して『Let’s move』と題するキャンペーンをスタート。ソーシャルメディア上に「@Olympics」「#LetsMove」をタグ付けし、アスリートを讃えるムードを演出している。
5月には、36人のアスリートからなるIOC難民選手団を発表。『1億分の1』と題したキャンペーンの動画も公表した。
IOCは2024年パリ大会で、前回の東京大会を上回る視聴者数の獲得を目指す。特に欧米の人々にとっては、競技が東京よりも視聴しやすい時間帯に行われるからだ。
しかしこの数年、大会の視聴率は急落。視聴者はストリーミングプラットフォームで観戦する傾向が強まっているため、米国で大会放映権を持つNBCとIOCは、テレビを選ばせる努力を強いられている。
パリ大会におけるIOCのマーケティング戦略について、ラローサ氏が語った。
パリ大会に向けた様々なマーケティング活動の中で、リーチしようとしているのはどのようなオーディエンスですか?
我々はオーディエンスを4つのカテゴリーに分けています。その1つは最もわかりやすいもの −− パフォーマンスと成績、メダルを主眼にしたもの。この層のオーディエンスは単純に選手の素晴らしいパフォーマンスを見たいがため、我々をフォローしてくれる。しかしそれ以外にも我々に興味を持ってくれる、3つの異なる層があることが判明しました。
その1つは、オリンピックが世界最大のスポーツイベントであり、エンターテインメントであるという理由でフォローしてくれる層。さらには、インスピレーションを得たいと考える人たち。そして最後は、コミュニティに関わるもの。他のグループの一員になりたいために視聴する。日曜日に家族と一緒に観戦し、楽しみたいと思う人々です。
最も重要な発見は、これらのオーディエンスが平等に分かれているということ。それゆえ、我々は多様なコンテンツを作るのです。
今大会では史上初めて、男女の選手の割合が半々になりました。IOCは女性アスリートの増加をどう受け止めていますか? また、この現状をマーケティング活動に反映させるのですか?
我々は女性アスリートとその影響力に最大限の敬意を表しています。彼女たちの存在は若い少女たちの大きな力になり得る。難民選手団の団長は女性です。マソマハ・アリザダというアフガニスタン出身の自転車選手で、東京大会にも難民選手団の一員として参加した。我々のブランドキャンペーンでは2人のスター選手をフィーチャーしていますが、2人とも女性です。
今大会では初めて、競技場に託児室が設けられました。忘れてならないのは、選手たちにも家族があり、小さな子供がいて、乳児に母乳を与えている選手がいるということ。こうした取り組みはIOCと五輪が女性の存在を非常に重視していることを表しています。
「オリンピックは世界的友情の象徴」と多くの人が捉えています。だが今は世界で紛争が絶えません。このような時期に、どうすればオーディエンスとつながることができるのでしょう?
206の国と地域がただ競うのではなく、共生し、素晴らしい時間を共有する −− これを実現できるのはIOCと五輪だけです。国連加盟国全ての署名によって休戦協定を結べるイベントは、オリンピック以外にありません。この事実はもっと広く知らしめたいと考えています。
オリンピックを活用して認知度とエンゲージメントを高めようとするブランドと、IOCはどのように協力しているのでしょう?
我々はトップスポンサーと様々なプログラムを持っています。戦略や予算で合意し、大会の開幕前、また期間中に展開する全てのキャンペーンを共同制作する契約を結んでいる。その他に、スポンサーが独自の戦略の一環として行う取り組みもあります。
サムスンはアスリートが獲得する全てのメダルのプロモーションを行う予定です。ですから我々はメダルに関する1,000本以上の投稿を行う。また公式タイムキーパーのオメガとは、新記録に関する投稿を行う予定です。
オリンピックやライブスポーツイベントの視聴者はストリーミングプラットフォームに移行しつつあります。IOCはこの動きに対してどのような戦略を取っているのですか?
テレビ放映と視聴率はIOCにとって最大の収入源です。一方、NBCの「ピーコック」のようにほとんどのテレビ局は独自のストリーミングプラットフォームを持っている。我々は彼らと長期契約を結んでいるため、彼らの手法に従うのみです。大会に参加する206の国と地域で、ストリーミングの権利を持っているのは97カ国です。我々が権利を持っている地域では、ユーチューブなどのプラットフォームでライブストリームやハイライトを放映しています。
大会と大会の合間には、多くのコンテンツを制作します。例えばネットフリックスで放映された『The Redeem Team』では、2004年のアテネ五輪で敗退したバスケットボールの米国代表チームが、次大会で優勝を果たすまでのストーリーを取り上げた。これはネットフリックスとIOCによる共同制作です。現在ネットフリックスで視聴できる『Sprint』というシリーズも、我々の制作部門とネットフリックスの共同制作。他にもいくつかのプロジェクトが、大会と大会の合間や大会直後に公開される予定です。
ソーシャルメディア戦略について教えてください。
我々にはソーシャルメディア専門のチームがあり、大会期間中の17日間に40の異なるプラットフォームで25,000本の投稿を行う予定です。フォロワー数は1億2000万人弱。9つの異なる言語でコンテンツを制作します。しかし、全ての市場に同じコンテンツを用いるわけではありません。日本向けのコンテンツは日本で、日本の人々によって独自に作られています。マーケティングとは様々な要素を伝える手法であり、言語だけの問題ではありません。
IOCのマーケティング戦略では、AIのような新たなテクノロジーをどのように捉えていますか?
我々はセネガルで、新しい才能の発掘をテーマとしたユニークなAIの取り組みを立ち上げました(下・動画)。4月にはIOCのトーマス・バッハ会長が、将来に向けたオリンピックAIアジェンダを発表した。これはより多くの人々、特により多くの若いアスリートにもっと多くのチャンスを与えるため、テクノロジーをどう活用すべきかテーマにしたものです。