マッキャン・ワールドグループ傘下のモメンタム ジャパンは、フィジカルとデジタルを合わせた「フィジタル」な体験を創造するチームを発足させた。VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)、リテイル(小売)の分野でのシェア獲得を目指す。
「フィジタル・エクスペリエンス・ラボ」は、デジタルコンテンツ制作会社「ナディア」と業務提携を締結した。マッキャンの発表によれば、ナディアはVR・AR・MRの「xR領域」で高い評価を受け、海外でも事業展開している。
五輪開催を2020年に控える日本は、モメンタムにとって重要な市場になるとマッキャンは予測。チームのアドバイザーには、モメンタム ワールドワイドのグローバル チーフ・テクノロジー・オフィサーであるジェーソン・アラン・スナイダー氏が就任する。
このチームが目指すのは、数多く存在する「リアリティー」テクノロジーを統合してイベントや小売マーケティング、コンテンツに活用していくこと、そして消費者に新たな体験を提供するツールやプロセスの開発だ。xRに対する関心は、マーケターと消費者の双方において高いものの、ブランドにとっては長い道のりだ。最近のIBMの調査でも、ブランドが提供する「最新のデジタル体験」に消費者の70%が不満を持っていることが明らかになっている。
Campaignでは新しいチームの活動について、スナイダー氏へのインタビュー記事で詳しく伝えていく予定。
(文:デイビッド・ブレッケン 翻訳:岡田藤郎 編集:田崎亮子)