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IPGに続きOMGが、ツイッターへの出稿停止を呼びかける
イーロン・マスク氏によるツイッター買収を受け、今月初めより広告大手のインターパブリック・グループ(IPG)はクライアント企業にツイッターへの出稿を一時停止するよう推奨していたが、これにオムニコム・メディア・グループ(OMG)も続いた。同社のクライアントにはペプシコ、メルセデス・ベンツ、マクドナルドなどがある。
ツイッター社が認証バッジを有料化した直後に、これを悪用した偽アカウントが次々と出現。この数日後にOMDは広告掲載の一時停止を促したという。ザ・ヴァージ(The Verge)が入手した内部メモには、「クライアントのブランドセーフティーにまつわるリスクが、容認できないレベルにまで急激に高まった」ことが理由だと記されている。
ロシアの制裁リストに、PR会社の経営層が追加
ロシア外務省が先週、新たに米国人200名の入国を禁止したと発表した。この中にはカリーヌ・ジャンピエール氏(ホワイトハウス報道官)の他、リチャード・エデルマン氏(エデルマンCEO)、マージェリー・クラウス氏(APCOワールドワイド設立者兼会長)、スティーブン・クルピン氏(SKDKマネージングディレクター)、ニール・ウォリン氏(ブランズウィックCEO)、コリー・ブリス氏(プラスコミュニケーションズ パートナー)など、コミュニケーション業界の経営層も含まれる。
エデルマン氏はPRWEEKに対し、「非常に名誉なことだと考えています」とコメント。「クライアントをロシアから撤退させる支援ができたのはPRの力の素晴らしい例であり、誇りに思っています」。
電通グループの決算発表、ロシア事業の損失は370億円と試算
電通グループが発表した第3四半期の連結決算によると、2022年度 第3四半期累計のオーガニック成長率は4.7%減(前年同期比)、第3四半期(Q3)の営業利益は32.8%減、純利益は27.6%減だった。カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー(CT&T)領域は成長率が20%を超え、売上総利益に占める構成比は32.6%となった。
地域別にみると、最も成長率が高かったのは欧州・中東・アフリカ(EMEA)で、Q3は9.2%増、累計でもロシア除外ベースで10.1%増(ロシアを含むと5.6%増)だった。米州は0.7%増(Q3)ならびに7.6%増(累計)、アジア太平洋(APAC)は1.1%減(Q3)ならびに2.7%増(累計)。全体の4割を占める国内事業は、0.1%減(累計)とほぼ横ばいだ。
同社では今年の第1四半期からロシア事業の見直しをはじめ、8月には現地合弁会社の保有持分をすべて現地パートナーへ譲渡することで合意。今年度内に譲渡が完了すると、年間損失額は合計約370億円になると試算している。
また電通グループは2023年度の経営体制「グループ・マネジメント・チーム」も発表した。社長CEOの五十嵐博氏が率いるこのチームは合計36名によって構成され、世界の4事業地域を直接統括する。(今年の12月末で、電通ジャパンネットワークと電通インターナショナルの2事業体制は解消)
IPGメディアブランズが取り組む、デジタル広告のゼロカーボン支援
IPGのメディアグループ「メディアブランズ(Mediabrands)」は、メディアや広告のCO2排出量データを提供する「スコープ3(Scope3)」と提携し、クライアントのデジタル広告のサプライチェーンにおけるCO2排出量の測定や削減を支援する。
スコープ3の排出量データを活用することで、メディアブランズはすべてのデジタル広告インプレッションの測定やレポーティングが可能となる。また、CO2排出量に応じた価格を広告費用に盛り込むスコープ3の「グリーン・メディア・プロダクツ(GMPs)」によって、カーボンニュートラルな代替案を広告主に提供する。
WPPジャパンのマーケティング・ビジネス成長担当MDに髙市康太氏
WPPジャパンのマーケティング・ビジネス成長担当マネジング・ディレクターに、髙市康太氏が11月1日付で就任した。WPPのビジネスにおける成長機会の特定、グループ企業間の連携・協力体制の強化、日本市場でのWPPのレピュテーション構築に取り組む。
同氏は博報堂に15年在籍し、アジア拠点での駐在も経験。直近では営業部長として主要なアカウントチームを率いると共に、新規クライアントの獲得を推進してきた。
(文:田崎亮子)