ソーシャルメディアなどで繰り返し目にする「完璧な」女性像によって、若者が自分の容姿に自信を持てなくなるといった影響が懸念されている。カナダでは昨年、5万人を超える14~17歳の若者が美容注射を受けたという。また同国の少女の74%が、自分の外見について少なくとも一つを変えたいと考えており、約3割が外見に不満を持つ。
ダヴ(Dove)は自己肯定感を高めるセルフエスティームプロジェクトの一環として、トロント郊外のショッピングセンターにビルボードを設置した。女性の顔を描くのは、ビルボードに刺された5万本の注射器だ。「有害な美の基準が、少女たちの自己肯定感にどれほど害を及ぼすかについて、関心を高め続けるものを届けたかった」と、ユニリーバ・カナダのパーソナルケア部門を率いるリシャブ・ガンジー氏はコメントした。企画・制作はオグルヴィ・トロント(Ogilvy Toronto)とデイビッド・マイアミ(DAVID Miami)。
(文:田崎亮子)