マッキャン・ワールドグループ(港区)は10月1日付で、アントニー・カンディー氏(チーフ クライアント オフィサー)を社長兼CEOに昇格する。前任のチャールズ・カデル氏は今年春にAPAC代表を退いたが、日本法人のCEOは引き続き務めていた。
カンディー氏は博報堂リンタスで広告界のキャリアを始め、DDB、ビーコンコミュニケーションズ、ワンダーマンを経て2016年にマッキャン・ワールドグループに入社。今後はアレックス・ルーバー氏(アジア太平洋地域の新プレジデント)の直属となり、並木博氏(代表取締役会長)やグループ各社のトップと連携していく。
カンディー氏は東京大学の大学院を卒業しており、その後も長く日本に在住。明確なビジョンを持ち、同社の成長において中心的な役割を担ってきたカンディー氏のことを、カデル氏は「3年前の入社時から私の後継者だと思っていました」と振り返る。さらに「マッキャン・ワールドグループを牽引するために必要なすべてを備えています。アントニーは、当社がグローバルネットワークの一員であり、60年近く日本でビジネスを続けてきた強みの一つでもある和魂洋才を正しく体現しています」とも語る。
マッキャン・ワールドグループ米国本社のハリス・ダイアモンド氏(会長兼CEO)によると、世界的に重要な日本市場でエージェンシーグループを率いるのに「必要な経験とビジョン」を、カンディー氏は持っているという。また、「弊社の提供するマルチ・プラットフォーム・サービスを推進してきた(カデル氏の)リーダーシップと、日本における成功への貢献に感謝します」とも述べた。
ルーバー氏は、世界第3位の広告市場である日本での成功は同社にとって「最重要課題」であるとし、「日本のマッキャン・ワールドグループ全体、そして各グループ会社の成長と協業を推進してきた」カンディー氏の実績は、日本での継続的な繁栄の実現において重要だと語った。
カンディー氏は就任にあたって「私たちはこの数年で大きな勢いを生み出して」いるとコメント。さらに「クライアントに卓越した創造性を提供することに新たな焦点を当て、この成長を加速したい」と述べた。
(文:Campaign Asia-Pacific、翻訳・編集:田崎亮子)