マレンロウ・グループ・ジャパンはマレンロウ・プロフェーロ内に、エクスペリエンスデザイン部門を設立した。この部門ではデータ主導型アプローチを、日本やアジア太平洋地域のブランドのエクスペリエンスデザインに取り入れていく。
同社によると、同部門はより早く市場に届く使いやすい商品・サービスを開発し、コンセプト段階からインサイトやデータを集めることに注力していく。
部門を率いるのは、マレンロウ・プロフェーロ・ジャパンのヘッド・オブ・エクスペリエンスに就任したゼリア・サキ氏。同氏はストックホルムのモビエント社(本拠地ストックホルム、2015年にデロイトデジタルが買収)で、クリエイティブならびにデザイン部門を率いた経験を持つ。
「日本ならびにアジア太平洋地域のブランドは、巨大な“メガプロジェクト”を意識的に避けており、共通のエクスペリエンス戦略に基づいた小規模なプロジェクトを複数実施する傾向にあります」とサキ氏。「そのため私たちは、スリムなデータ主導型アプローチを開発しました。文化ごとのニュアンスや文脈を考慮し、それぞれに合わせたエクスペリエンスプロセスを提供していきます」
サキ氏と共に取り組むのは、UX(顧客体験)ディレクターの藤田薫氏。都内のデータサイエンス・解析チームや、シドニーのUXチームと協働し、デザインが絶えず進化していく「エボリューショナリーデザイン」モデルを構築してきた。
「データサイエンスや解析によって、消費者の行動セグメントの根本となるものを特定できます。これをもとに、シドニーのチームへのUXブリーフを作成し、カスタマープラットフォームの改善策を考案するのです」と藤田氏。
日本のクライアントは、データに裏打ちされた「迅速で明らかな成果」を求めている、と藤田氏は付け加えた。
(翻訳・編集:田崎亮子)